中国茶ファンのためのデータベース&ニュース

  1. 市場環境
  2. 291 view

販売量激減により、広東省各地で茶葉店の閉店相次ぐ

先日、広州最大の芳村茶葉城での一斉閉店についてご紹介しましたが、このような動きは広東省各地に広がっているようです。

茶叶销量大跌 广东多地出现茶店“关门”情况

据《羊城晚报》报道,因为生意惨淡,无力缴纳铺面租金,号称佛山最大的茶叶市场——紫金城国际茶都的茶商们从11月1日起集体关门,他们希望管理方能通过减租来帮助他们度过“寒冬”。记者了解到,近段时间,包括广州、佛山、东莞等多地均爆发了茶叶“危机”,茶商们普遍反映今年茶叶销量大跌,凄惨程度前所未有。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/1105/article_175331.html

『羊城晩報』の報道によると、営業不振のため、店舗の家賃が払えなくなり、佛山市最大の茶葉市場と言われる紫禁城国際茶都の茶商たちが11月1日から集団で閉店し、彼らは家賃の低減によって、今回の”寒い冬”を乗り切る助けを得ることを求めています。取材によると、最近、広州、佛山、東莞など各地で茶葉の”危機”が爆発しており、茶商たちは皆、今年の茶葉の販売量の急減の影響を受けており、その被害程度は前代未聞の規模になっています。

あるアナリストは、茶葉市場の著しい低調の原因は色々ありますが、主には”八項規定(訳注:習政権が打ち出している政府の簡素化・節制のガイドライン)”による束縛と過去数年にわたる普洱茶の価格操作の後遺症が発作となって襲ってきたことなどを挙げています。

市場は冷え込む:200軒あまりの茶葉店のうち、開店しているのは僅かに10軒

3日、佛山市の気温は急降下しました。午前10時、南海平洲夏平路にある紫禁城国際茶都の広場では偶然数名の通行人が忙しそうに歩いて行くだけで、本来ならば熱気が無ければならない市場内はヒンヤリとしていました。この開業から4ヶ月あまりになる、佛山市最大の茶葉市場は今や”厳しい冬”の時代を迎えています。市場内にある200軒あまりの茶葉店は数軒を除き、ほとんどが”固く門を閉ざして”います。

おおまかに数えてみたところ、開店して営業している店舗は10軒を超えませんでした。茶都のEブロックにある1軒の茶葉店では、店主の李さんがちょうどお茶を淹れて、友人とおしゃべりをしていました。朝8時半から10時迄の間、急須に入れたお茶の味がほとんど無くなっても、お客さんは誰一人として来ませんでした。
彼によると、現在茶葉の商売はさっぱりで、ある一日などは1つも商売になりませんでした。”昨年の販売量も下落傾向だったが、今年はそれがさらにひどくなって、保守的に見積もっても4,5割は落ちているでしょう。今日は純粋に友達とお茶を飲んでおしゃべりをするために出てきたので、他に良い商売が無いものかと思っています”

また別の茶葉店のオーナー曾さん(仮名)は、今年になってから、普洱茶を代表とする茶葉の販売量がひどく落ち込んでおり、2008年の勐海の熟プーアル茶は、昨年は1000元あまりで売れたのに、今はわずか598元で、半分近くに落ちました。加えて、紫禁城国際茶都は新しくオープンした市場なので、やってくる人の数が少なく、みんな損をしている状態です、と話します。

 

さらに厳しくなる?広州市、東莞市、中山市も販売不振

実際、紫禁城国際茶都は茶葉市場の現状の1つの縮図です。これより数日前、全国最大の茶葉卸売集散地で、全国の茶葉市場の”晴雨計”とされる広州芳村茶葉城でも閉店が相次ぎ、状況は佛山市と類似しています。つまり賃料が高すぎ、そして茶葉が売れないのです。
しかし、佛山紫禁城国際茶都は”1カ所だけ大きい”という点で違っており、広州の茶葉市場は競争がさらに厳しく、芳村茶葉城の他にも、南方茶葉市場、啓秀茶城、江南茶博園など10数カ所の茶葉市場がしのぎを削っています。芳村茶葉城に店を構える陳さんの話によると、かつてはお茶を売ったり、作ったりして一夜のうちに爆発的な利益を得る人も多かったけれども、今では”1年で10万元も稼げれば悪くない”という程度になっているそうです。

東莞の茶葉市場も低調に陥っています。佛山市で茶葉を扱っている曾さんは、東莞市にも1店舗を持っていますが、彼によると東莞でも茶葉は売れない、と言います。”これまでの中秋節、国慶節の状況を例年の状況に置き換えてみると、この時期は消費の旺盛な時期なのに、今年はそうでは無くて、商売には全くなっていなくて、販売量も全然伸びず、個人の客と顔なじみの客が来て茶葉を買っていくぐらいで、どれも1斤とか2斤とかぐらいの買い方です”と言います。

中山市では、華通行茶葉市場、龍環茶葉商貿城と国際茶博城が中山市と珠江西岸で最大規模の茶葉の卸売市場となっていますが、ここでも”厳しい冬”を迎えています。あるメディアの取材によると、車馬の往来が盛んな商売繁盛の状況はもはや存在していません。
茶商の王栄恒さんの話によると、2012年に市場に入ってから、最も好調な時で月間の販売額は7,8万元ほどありましたが、現在は1万元前後にしかならないそうです。「開店して2年目から今までずっと少し損をしている状態です」
中山市の茶業協会副会長の祥栄茶業の董事長は、最も良い時期で月に30万元の売上があったそうですが、今では月に10万元あまりだと話しています。

ニュースの分析:三公消費の影響を受け、中高級の需要が痛手を受ける

茶葉市場の不景気の原因を突き詰めると、”三公消費”の制限と経済環境の不景気によるものであるというのが、みんなの共通認識になっています。

茶荘のオーナーの修さんによると、現在の市場の下落の主な原因は”八項規定”の影響を受けたもので、これによってギフト用のお茶の販売量の多くが無くなってしまい、これによって中高級の茶葉を柱に営業していた店舗が打撃を受けた、と言います。

広東茶業協会の劉さんの話によると、今年初めの春茶分析会の際に、彼らは茶葉市場の不景気を予測しており、それは”三公経費”の圧縮が最大の原因だとしていました。彼はまた、国内の販売状況が良くないだけで無く、茶葉の輸出も急激に下落していると言います。

業界の専門誌、広東茶葉雑誌のあるアナリストの話によると、今年の茶葉市場の不景気の主な原因は、”八項規定”の影響だけでなく、数年前までの普洱茶バブルの影響があるといい、これは今年になって理性的な水準に戻りました。これ以外にも、彼によれば、経済環境の不景気も重要な原因で、”不調なのは茶葉市場だけでなく、タバコや酒市場も良くないのです”と言います。現在の茶商たちは調整と変革を行うべきで、旧来型のモデルで商売をしていると、再起を図るのはとても難しいだろう、と考えています。

中国の著名な茶葉の専門家、欧陽道坤氏の話によると、中国の茶業が長期にわたって踏襲してきた伝統的なモデルは、行き止まりにぶち当たっている。これには生産モデル、流通モデル、販売モデル、消費モデル、文化モデルなどが含まれます。”普洱茶は全体的に落ち込んでいるが、それでも伸びていく部分はあって、そして総合的な経営コストは上がる一方で下がることはありません。茶葉会社や茶商は、自らの調整を加速しなければなりません”と話しています。

 

中国国内の茶葉の販売状況は、かなり深刻のようです。現在は茶商が割を食っている形ですが、当然、これは生産現場にも落ちてくる訳で、早くも構造変革の必要に迫られているようですね。

 

市場環境の最近記事

  1. 北京茶業交易センターが開場

  2. ロシアの中国茶需要は、ますます高まる

  3. 中国の茶業界の市場規模は3000億元超え。今後はブランド力の育成がカギ

  4. 世界と中国の紅茶産業のここ5年ほどの状況について

  5. 2023年普洱春茶の荒茶最高価格は、曼松・王子山古樹の1kg5万元

関連記事

PAGE TOP