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上海の茶葉検査の詳報と良いお茶の選び方

上海の茶葉で基準不適合なお茶が多く見つかったことの詳報と消費者がお茶を見分けるときのポイントを記した記事がありましたので、ご紹介します。

上海市消委检测五成茶叶样品虚标等级

时下喝茶的人越来越多,茶叶消费量也是节节攀升。但与此形成鲜明对比的是,目前茶叶市场却不够规范,欺骗消费者的现象比比皆是。日前,上海市消委会通报的2014年度茶叶比较试验结果显示,茶叶抽检七成不合格,等级、产区虚标等问题突出。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0620/article_171140.html

今、お茶を飲む人はだんだん多くなってきていて、茶葉の消費量もどんどん上昇しています。しかし、これと明らかな対比を見せているのは、現在、茶葉市場には規範に合わなくなっており、消費者を欺くような現象がよく起こるようになっています。
先日、上海市消費者委員会が発表した2014年度茶葉比較試験の結果報告では、抜き取り検査を行った茶葉の7割が不合格で、等級、産地の虚偽表示などの問題が突出しています。

 

<サンプルの5割が等級の虚偽表示>

先日、上海市消費者委員会はスーパーマーケット、茶城(茶葉市場)、専門店、茶館、そしてネットショップから購入した49件のサンプルを購入しました。その内訳は緑茶が37件、紅茶6件、烏龍茶6件で、価格は500g60元~500g6000元まで様々でした。
検査によると、34件のサンプルが標準に適合しておらず、不適合率は69.4%でした。茶葉の種類別に見てみると、緑茶のサンプル37件中、標準に適合しないものは26件で、不適合率は70.3%でした。紅茶のサンプル6件中、標準に適合しないものは2件で、不適合率は33.3%でした。烏龍茶のサンプル6件は全て標準に適合しませんでした。

販売チャネル別に見ると、スーパーマーケットで販売されていた14件のサンプル中、12件が標準に適合しておらず、不適合率は85.7%でした。茶城で販売されていた11件のサンプルのうち、標準に適合していなかったのは10件で、不適合率は90.9%でした。専門店で販売されていた10件のサンプル中、6件が不適合で、不適合率は60%でした。茶館で販売されていた6件のサンプル中、2件が標準に適合しておらず、不適合率は33.3%でした。ネットで販売されていた8件のサンプル中、4件が標準に適合せず、不適合率は50%でした。

今回の抜き取り検査で見つかった問題は、主に虚偽の等級、産地の表示や汚染物の超過など表示の問題でした。取材によると、茶の等級は茶の優劣を示す重要な指標であり、消費者が販売店から提供される情報のうち、茶の優劣を見極めるための主要な情報源です。
今回の比較試験の結果では、18件のサンプルに等級の虚偽表示の問題があり、つまり実際の商品の品質は表示されている等級よりも低いもので、その中でも、スーパーマーケットとネット上で販売されている茶葉の等級の虚偽表示の状況は深刻でした。

産地の虚偽表示も大変深刻な問題です。多くの名優茶、たとえば龍井茶、鉄観音などのように、産地が違うことによって往々にして茶葉の品質が大きく違うものがあります。龍井茶を例に取ると、西湖地区の龍井茶が品質が最も良く、そのために価格も最も高くなります。
今回の比較試験の結果では、13件のサンプルに産地の虚偽表示の問題があり、そのうち茶城と茶館で販売されていた産地の虚偽表示の状況は特に深刻でした。

茶に含まれる汚染物質の含有量は、茶葉の生育環境が汚染を受けているかどうかを見るための重要な安全性の指標であり、国の食品安全強制標準で規定されているものです。
今回の検査では、烏龍茶の汚染物質の基準超過が比較的深刻で、6件のサンプルのうち4件のサンプルで希土類の含有量の基準超えがありました。紅茶は6件のサンプルのうち1件で希土類の基準超えがありました。緑茶は37件のサンプルのうち1件で、鉛(重金属)の含有量超過がありました。

 

<5つの観点で良いお茶を選びましょう>

上海市消費者委員会の報告では、茶城と茶館の多くは量り売り形式で茶葉を販売しており、茶の容器には多くの場合、生産者、生産日時、官能審査での等級などの表示がされておらず、茶の由来の多くは販売者の口述に依っています。
審評を行ったところ、今回の試験では茶城で購入した、販売店が”西湖龍井”と称しているもののうち90%以上が西湖地区の龍井茶の品質特性を備えていなかったことが分かりました。

茶の善し悪しは、主に色、香り、味、形の4つの視点で鑑定ができますが、普通にお茶を飲む人にとっては、茶葉を購入するときに、一般的には乾茶の外観と色を見て、香りを嗅ぐことぐらいしかできず、これで茶葉の品質を判断するのは容易ではありません。
落とし穴だらけの茶葉市場において、消費者はどのようにして良いお茶を買うことができるのでしょうか?

専門家は、消費者が茶葉を買う際には、葉の柔らかさ、葉の形、色、茶葉全体の形・大きさが整っているかどうか、不純物が無いかどうかの5つの視点に注意するべきです、と呼びかけます。
まず、葉の柔らかさですが、これは品質を決定づける基本的な要因で、茶に鋒苗があるかないかで見分けることができます。
鋒苗があり、産毛がハッキリしているものは、葉が柔らかくて、加工も良いものであることを示しています。原料の柔らかさが劣っている場合は、加工が良くできていても、お茶には鋒苗と白毫が出てきません。

次に葉の形を見ます。形には各お茶の種類によって、一定の外観の規格があり、一般に長い条形のお茶であれば、しっかり締まっているかどうか、曲がっているか真っ直ぐか、太さがあるか痩せているか、丸まっているか偏平か、重みがあるかないか、を見ます。円形のお茶であれば、粒がしっかりと締まっているかどうか、大きさが均等か、重みがあるかどうかなどを見ます。扁平状のお茶であれば、平べったく整っているかどうかと光って滑らかになっているかどうかが基準に合うかを見ます。
茶葉の色は原料の柔らかさと、加工技術に密接な関係があります。どのような種類のお茶であっても、良いお茶に求められる色の基準は一致していて、光沢があって明るさがあり、つやつやした活き活きとしているものです。もし、色が一定で無かったり、色の深みに違いがあって、黒ずんでいて、光が無いようであれば、原料の柔らかさが不均一だったり、加工が不適切で、品質的に劣っていることを示しています。

茶葉全体の形・大きさが整っているかは、茶葉の外観と断砕の程度を見るもので、均等なものほど良く、断砕されているものは劣ります。
そして不純物が無いかどうかというのは、茶の中に黄色い葉っぱや、茎、粉末、実などや製造の過程で混入した竹クズ、木片、石灰、泥や砂などの不純物がどのくらいあるかということです。不純物の無いお茶は、どのような余計なものも含まれません。
このほか、乾茶の香りによっても判別ができます。もちろんどんなお茶でも異臭があってはいけません。どのようなお茶にも特定の香りがあり、乾茶の香りと淹れたときの香りには違いがあり、状況に応じて判断することになります。
 

お茶の鑑定というのは、一般消費者にとってはなかなか難しいものですが、表示が当てにならない以上、自分の目で確かめるしか無い、ということになります。
一番良いのは、販売店側が真正直に商売をしてもらうことなのですが、「騙された方が悪い」という認識が中国社会では未だに一般的なので。

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