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中国の東方美人茶の産地

東方美人茶と言えば、台湾を代表する銘茶です。
が、現在では大陸でも、かなりの量が作られています。
その産地の1つ、福建省三明市の大田県の様子をご紹介します。

 

大田县东方美人茶生产异军突起

“今年全县东方美人茶产量突破了100吨,产值将突破1亿元,增长速度太快了!”7月19日,大田县茶业局局长陈昭云与记者谈起县里刚刚兴起的这一茶类时,脸上露出了笑意。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2013/0722/article_159725.html

 

「今年、全県の東方美人茶の産量は100トンを突破し、出荷額は1億元を超えました。成長のスピードは非常に速いです」。7月19日、大田県茶業局の局長は、このお茶について記者に話すとき、笑みがこぼれていました。

さまざまな茶種が現れ、お茶の競争は白熱化しています。大田県は全国唯一の”中国高山茶の里”ではありますが、主力である鉄観音や紅茶は周辺地域でもどこでも生産しており、競争は熾烈です。国内外の市場に目をやると、お茶の種類はより多く、市場競争も自然と激しさを増しています。ではどうやって、茶業界内でモデルチェンジを図り、成長できるのでしょうか?

5年前、県にある台湾資本の茶葉会社・大方広茶業公司が台湾のお茶である東方美人茶を導入しました。このお茶の独特の風味は多くの茶商や、消費者にすぐに受け入れられました。
この県の一部の茶農家たちは噂を聞きつけて、次から次へと、見学、学習し、茶業などの関連部門の組織の職員たちは東方美人茶の栽培環境、茶園管理、加工技術などについて、体系的な研究を進め、整理し、各茶産地に出向いて、指導、普及させました。

なぜ東方美人茶というのでしょうか?このお茶の学名は白毫烏龍茶といいますが、幽玄で繊細な果物の蜜の香りがすることから、イギリスのヴィクトリア女王が東方美人茶という名前を与えたとされます。このお茶が生産されるとき、茶葉はウンカによって噛まれれば噛まれるほど、品質が良くなります。このため、農薬を撒かず、虫を退治しないので、茶葉は自然の生態環境に置かれることになります。

このお茶は台湾で既に150年の歴史があり、生産する環境は海抜1000m前後の高山が良いとされ、大田県の現有の茶園は台湾の茶区と気候等の条件が極めて近いことから、東方美人の発展には最適なのです。

屏山郷内洋村の蘇さんは、東方美人茶の生産に最初から関わった人で、台湾企業の張慶泉先生に師事しました。初めのことから、茶葉を加工する時期になると、毎日先生について明け方3時、4時迄徹夜をして、製造の全体の流れを真剣に学びました。
2011年3月、お茶の作り方を身につけると、蘇さんと村の56軒の茶農家は団結し、茶葉組合を設立し、一緒になって発展を目指すことになりました。組合では昨年1000kgの美人茶を生産し、今年は既に2200kgを生産しており、茶葉の価格は100元あまりに高まっています。蘇さんによると、「組合に入った茶農家は、美人茶だけで1万元以上の収入を得られます」と言います。

県の茶産業発展のための多数の政策の中で、美人茶への補助額はどんどん伸びており、これも後押しになっています。台湾の茶師の先生を呼んで、現場で模範を示してもらい、製作技法などを教材としてまとめています。
昨年からは、県内の茶作りコンテストの中に、新たに東方美人茶のジャンルを作りました。第1回の東方美人茶製茶コンテストで金賞を取った茶農家の郭さんは、彼の加工した茶葉がよく売れるようになり、月初には出来上がったばかりの1kgの東方美人茶が4000元もの高値で売れました。

東方美人茶が茶の産地である大田県に根付いて以来、生態茶であること、味が良いことなどから、市場の見通しは明るくなっており、県内の多くの茶農家は前途に明るい観測を持っています。生産に加わる人もどんどん増えており、非常にスピーディーに現地の茶農家の寵児となっています。全県の東方美人茶の生産は、突然現れ、今や”高速道路”に乗ったような発展段階に入っています。
ここ2年間で、東方美人茶の栽培面積、産量、価格、出荷金額は大幅に上昇し、販売至上は北京、上海、福州などの地域に広がっており、国内茶業界での成功例の1つとなりました。
東方美人の来歴などについては、色々と怪しい記述がありますが、少なくとも東方美人茶が大陸での生産に弾みが付いているのは事実のようです。
上海などの茶葉市場で安価に売られている東方美人は、こういう場所から来たお茶なのかもしれませんね。

 

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