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蔵茶の供給は心配無し

先日の四川省の大地震から大分経ちました。
この地域はチベット向けの蔵茶の産地でもあり、その工場の被災も伝えられていました。
チベットの人々にとって、蔵茶はまさに命の糧なのですが、その生産の状況はどうなっているのでしょうか。

 

藏茶企业复产迅速 市场供应无忧

雅安生产的藏茶占到藏区茶叶市场95%以上份额,震后藏茶供应受到影响了吗?

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2013/0523/article_157105.html
雅安で生産される蔵茶はチベット地区の茶葉市場の95%以上の金額を占めていますが、震災後、蔵茶の供給に影響は出ているのでしょうか?

5月22日午前8時、雅安市名山区の西蔵朗賽茶廠の総経理は時間通りに工場へ駆けつけました。明日ラサへ送る3000件の蔵茶を作り上げるために、会社は追い込みをしなければならないのです。

チベット地区に特別供給される茶葉の95%以上は雅安からやってきており、雅安には朗賽茶廠のような蔵茶生産企業が9社あります。廬山地震の中で、蔵茶生産企業はどの程度影響を受けており、市場への蔵茶の供給は足りるのでしょうか?
記者はこの点を調査しました。

<現状>蔵茶の企業は人手不足が深刻。建物の損傷も甚大

朗賽茶廠の包装場では、既に12年のキャリアを持った老工員が仕事に没頭していました。元々50名あまりの生産企業ですが、今日来ていたのはわずかに20名あまりで、人手不足のため、工場全ての包装業務は、彼女ともう1人の2名の肩にかかっています。
「会社の工員の大多数は周辺の人たちで、工員でもあり農民でもあります。ここ数日、多くの人は家の危険を取り除くために帰宅していて、近隣地域の工員たちは現在長期休暇を取っています」と工場の責任者は話しています。

朗賽茶廠と同じように、雨城区中里鎮の雅安吉祥茶廠の状況も深刻です。「ここ数日、会社に出勤してきた工員は10人前後です」と吉祥茶廠の責任者は話してくれました。
人手不足に比べても、さらに大きな影響を及ぼしているのは建物の損傷です。

先程の老工員のいる包装場の中では、地震によって破壊された石綿のスレートが地震2日後には全て修復されました。しかし、その空間の一つの壁面には既に小さな亀裂が入り始めています。

被害がより明らかなのは、お茶の選別場と釜のある部屋です。選別場の一角では、新たに取り付けられた石綿のスレートが余震によって再び崩落し、釜のある部屋の壁には、既に3面に亀裂が走っています。

雅安市供給販売社の副主任は、9社ある蔵茶生産企業のうち、最近数年で現代的な鉄骨造りの工場にした1社を除いては、大多数は1970年代か80年代に修復された、レンガ混じりの構造の建物であると解説します。

<企業>備蓄は十分にあり、市場は供給について心配する必要はありません。

このような状態にも関わらず、雅安の蔵茶生産企業の生産回復は迅速でした。

一番の原因は蔵茶の特殊性にあります。供給販売社の副主任の話によると、蔵茶はチベットに住む人々の生活必需品で「チベットの人々は三日食料が無くても大丈夫だが、お茶は一日として欠かすことは出来ない」ということだそうです。

まさにこのために、蔵茶の企業の生産回復は、雅安にある製茶企業の中で最も速いものでした。

朗賽茶廠では、廬山地震後の2日目には、会社は損傷した建物の修復を開始し、4月28日には高級品の蔵茶の生産を回復、4月29日には普通の蔵茶の生産を回復。5月3日にはパウダーティーの生産を回復しました。「現在、会社の生産能力は震災前の70%の水準まで回復しました」

蔵茶の生産企業は被災しましたが、蔵茶の供給は足りるのでしょうか?

「あまり心配をする必要はありません。数年内に蔵茶の供給に大きな変動が出ることは無いでしょう」と供給販売社の副主任は3つの観点から分析しています。

まず、豊富な蔵茶が国家戦略として備蓄されていること。「雅安では蔵茶の製品と蔵茶の原料の備蓄が十分にあるので、チベット地区の需要を相当長期間にわたって賄うことが出来ます」

次に蔵茶の特殊な製造工程があります。「蔵茶は発酵周期が長く、茶葉を購入してから製品として出荷されるまでに、時間は少なくとも2年前後かかります。そのため、現在出荷されている蔵茶は、原則的にはおそらく2年前に工場にあった備蓄された原料で、こういう理由から各会社の備蓄は比較的豊富なのです」
つまり、現在の地震が蔵茶の生産に影響があったとしても、それが現れるのは2年後のことなのです。

3つめは、蔵茶は夏のお茶であり、現在は茶葉購入取り引きの薄い時期だということです。「7月、」8月の購入のピークの時期に問題が無ければ、生産上の問題はそんなに大きくありません」
<将来>新製品を開発し、新しい利益のポイントを探すべき

5月初め、朗賽茶廠は震災後の再建計画の策定に着手しました。
「私たちは第1期に5000平方メートルの現代的な鉄骨構造の工場建屋を新たに建設し、その後に現在使用している4つの主要な工房をレベルアップさせていきます」

しかし、これには2000万元あまりの予算があり、経営者はやや”撤退の太鼓”を打ち始めています。

「蔵茶は産量も多く、生産する意義も重い。しかし利益は薄い」名山区茶葉局副局長は、こう一言で原因を説明します。「2012年、名山区にある2社の蔵茶生産企業の産量は3000トン程度でしたが、その価格は3500万元にすぎません。蒙頂山の緑茶と比較すると、利潤は薄くならざるを得ないのです」

特別供給などの関連する政策の制約と急速に上昇する物価の影響で、普通の蔵茶の利益はますます縮小する一方です。

新たな収益の成長点を探すことが、雅安蔵茶の解決すべき課題のために必要なのです。モデルチェンジのために、茶葉会社は既に第一歩を踏み出し始めました。

朗賽茶廠は視線を新商品の開発においています。現在、既に30あまりの新商品があり、そのうち高級蔵茶の販売価格は既に1斤20元前後に達しており、この他にも最近開発されたばかりのパウダー蔵茶が投入され、今年の予約は昨年の3倍に増えたそうです。

これと同時に、吉祥茶廠などの蔵茶生産企業は、中国国内の人の飲食習慣に合わせた”漢民族用蔵茶”に目を向け始めています。

現地の政府もまた、蔵茶をより強くするために努力を行っています。現在、名山区は省の農業科学院茶葉科学所と四川農業大学などの専門家とともに低フッ素蔵茶の研究開発を進めており、この研究は国家のハイテク茶葉研究として支持されています。
 

どうやら蔵茶の供給には心配は無いようです。
中国は何かが品薄となると投機マネーが入り、価格が乱高下するのですが、蔵茶はチベット政策にとっても重要な品目なので、政府がコントロールを行っているようです。
ただ、活況を呈している中国茶業界の中で、蔵茶は取り残されている感があるので、今後は新製品開発などで、新しい収益源を考えていくことになりそうですね。

 

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