安徽省黄山市にあるの安徽歙県の梯地茶園システムが、第7回中国重要農業文化遺産に選出されたとのことです。
日本ではほぼ話題になったことがないものですが、どのようなものなのかを簡単に解説した記事がありましたので、ご紹介します。
先日、農業農村部は第7回中国重要農業文化遺産プロジェクトリストを公布し、歙県の梯地茶園システムが第7回中国重要農業文化遺産に認定されました。
歙県は安徽省の南端にあり、神秘の北緯30度の黄金線上にあって、県内は山がちで起伏があり、雨量も十分で、さまざまな大きさの梯地茶園の数は数え切れないほどです。
歙県の祖先たちは山の斜面を段丘に変えました。地域の状況に合わせて段々畑を作り、その段々畑に茶を植え、段々畑の間の自然の高低差を利用して水利システムを作り、灌漑と排水が出来るだけではなくて、土壌の湿度と栄養の蓄積が出来るという効果までも生み出しています。蜈蚣嶺梯地茶園農業システムを典型的な代表とするような、”山地森林–梯地茶園–村落作坊–渓井河塘”の良好な農業生態システムを作り上げ、システム内の物質循環と胴体のバランスがとれており、独特な自然景観特性を出現させると同時に、重要な生産機能と生態システム維持の機能を有して、今日まで続いています。
歙県梯地茶園システムは豊富な農業生物の多様性を有しており、伝統技術の条件下において山地の総合利用方式としては最も良いもので、この集約された高効率な生産モデルと歴史的経験は、重要な歴史人文価値と現代の生産において重要な意義を有します。
集中的に連続し、あるいはびっしりと続く梯地茶園は、茶葉の生産地として、黄山毛峰、滴水香茶、大方茶、高山白茶、珠蘭花茶などを産み出して、国内外の評判を得て、絢爛たる徽茶文化を育み、多くの旅行客を梯地茶園システムの文化的な魅力で引きつけています。
歙県梯地茶園システムは中華農耕文明が留めている重要農業文化遺産であり、歙県が世界文明に対して展示している中国の名刺なのです。
写真を見ると一目瞭然なのですが、かなりインパクトのある景観を構成しているようです。
重要農業文化遺産となったことで、より分かりやすい解説などが行われ、その歴史的な価値も再評価されそうです。