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長期間寝かせたプーアル餅茶が崩れやすくなる理由

長期間寝かせたプーアル餅茶の中には、お茶の緊圧程度が弱まり、非常に崩れやすくふわふわの状態になっているものがあります。
この理由について解説する記事がありましたので、ご紹介します。

 

注意深く観察するお茶の愛好家の方は、保存の期間が長くなるにつれ、もともと緊圧されていた普洱茶餅がゆっくりと緊圧程度がゆるくなって、時間が長くなればなるほど、緊圧がゆるくなった感じがよりハッキリしてきます。どうしてこのような状況になるのでしょうか?

茶葉の中にはペクチンと呼ばれる物質があり、その含有量は乾燥重量の4%程度です。
茶について言えば、ペクチンは主に2つのメリットがあります。1つ目に生葉を加工する際に条索状にすることができ、製造したお茶の色合いと艶を増すというメリットがあります。
2つめはその中にある約0.5~2%の水溶性ペクチンが茶湯の濃厚さを増すのです。

さらに具体的に言うと、ペクチンは茶葉の細胞間層(訳注:細胞壁の外側にある層)の主要な構成物質で、強い親水性を持ち、粘着する性質と柔軟さを持っていて、隣り合った細胞同士を粘着して繋いでいます。同時に、ペクチンは微生物の消化によって分解されます。

ペクチンについて理解したら、もう一度普洱茶の緊圧工程を考えてみましょう。
緊圧茶を作るには必ず茶葉を蒸して柔らかくしますが、これは茶葉自体の含水量を高めるだけではなく、高温によって茶葉のペクチンを析出させやすくするためで、伝統的な石臼での緊圧か現代的な機械の緊圧を問わず、茶葉に対しておこなう一つの緊圧過程です。析出したペクチンは粘着剤となり、緊圧茶を成型した後は基本的にはバラバラにはなりません。区別があるとすれば、石臼での緊圧はやや緩くなり、機械で緊圧したものはよりきつくなるという点くらいです。

ここまで書いてきた内容から分かることは、茶餅がゆるくなる原因はペクチンが時間の経過とともにゆっくりと消えていくことから引き起こされるものです。
この点をさらに細かく見てみると、以下の3種類の状況があります。

1.茶餅が湿気た。ペクチンが茶葉の含水量増加により粘性を失い、このために茶餅がゆるくなった

2.茶餅にカビが生えた。高温高湿の環境では、茶餅は保存の不適当さによって容易にカビを生じ、菌糸が浸食して行くにつれ、ペクチンがゆっくりと消えていき、これによって茶餅は日増しにゆるくなる。

3.茶葉が時間に伴う陳化の過程にある場合、微生物の分解がペクチンの緩やかな減少を引き起こし、これによって茶餅が徐々にゆるくなる。

 

ペクチンの役割について説明しており、非常に分かりやすい解説かと思います。
原理が分かった上で、原因を切り分けると3つのパターンになるわけですが、2番目のカビのパターンに該当する場合は飲むのは避けた方が良さそうです。

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