茶樹の種類について、雲南省の取引センターがとても分かりやすくまとめていたのでご紹介します。
茶樹は樹幹(訳注:樹の幹の部分)の大小によって、喬木型、半喬木型と灌木型の3種に分けられます。葉の形の大小によって、大葉種、中葉種と小葉種の3種に分けられます。進化の程度によって、原始型、半原始型と進化型の3種に分けられます。
喬木型は樹形が高くて大きく、主幹がハッキリしていて、雲南などの原始森林の中で成長した野生の大茶樹はいずれも喬木型茶樹です。これらの茶樹の樹幹は太くて大きく、分枝する部位が高いので、自然の成長に任せると一般に樹高は数メートルから10メートルあまりにもなります。茶摘みの季節になると、少数民族の女性たちがハシゴを使って樹の上に登って茶摘みをします。昔の伝説では猿に茶摘みをさせたというのは、喬木型の野茶林の中で起こった一種の生態現象だったのかもしれません。
喬木型の茶樹は北へ向かって伝播し進化していく中で、気温の低さや乾燥しやすいなどの影響を受けて、樹形は徐々に低く小さくなってきて、だんだんと進化して灌木型茶樹になりました。我が国の長江流域の茶区に広く分布している茶樹は絶対的多数が灌木型茶樹です。
これらの茶樹の樹形は低くて小さく、主幹はハッキリしておらず、分枝も低いところで始まっていて多く、とりわけ剪定しながら茶摘みを行っていくと、饅頭型の樹冠を形成しやすくなります。分枝が多く、発芽が密で、摘採に耐えやすいのが灌木型茶樹の特徴です。江南茶区の丘陵地帯で栽培される茶樹は、栽培方法、剪定の方法が異なるので、一本一本の木、一つの畝あるいは絨毯のように分けることができないような茶園になります。
半喬木型茶樹は、小喬木型茶樹ともいわれ、喬木型と灌木型の間の中間型の茶樹です。樹形は一般に喬木型ほど高く大きくはないですが、はっきりとした主観があり、分枝はやや低いです。これらの茶樹は、広東、福建一帯の茶区でよく見かけることができます。喬木型と半喬木型の茶樹は、人の剪定によって、主幹の成長をコントロールできる状況であれば、樹形を低くし、分枝も多く、人々が摘みやすい高さの樹形にすることもできます。
茶樹は葉っぱの形の大小により、大葉種、中葉種と小葉種に分けられます。茶樹の葉の形の大小と樹形の大小には密接な相関があり、喬木型茶樹の葉は往々にして大きく、灌木型茶樹の葉は往々にして小さくなります。雲南、海南に分布する大葉種茶樹は、茶ポリフェノールの含有量が高く、紅茶の製造に適します。長江流域の茶区に分布する小葉種茶樹は、アミノ酸の含有量が相対的に高いので、緑茶の製造に適します。台湾、広東、福建に分布する中葉種茶樹は、一般に烏龍茶の製造に適します。
大葉種茶樹はその遺伝学特性から一般に原始型と表現され、小葉種茶樹は一般に進化型と表現されます。
かなりざっくりとした記事なのですが、とても分かりやすくまとまっていると思います。
喬木とか大葉種とか良く分からないという方は、これで整理できるのではないでしょうか。