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プーアル春茶の買い上げ価格、2割減に

昨年の春茶までは高値更新が続いていたプーアル茶の買い上げ価格ですが、今年は下落して始まっているようです。

普洱春茶收购价跌两成 商家观望情绪浓厚

勐海县城突降的一场冰雹,似乎预示着今年普洱春茶市场的一丝寒意。在经历了连续几年上涨后,自去年下半年起,普洱茶市场进入阶段性调整期。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201503/00000509.html

勐海県では突然の雹が降ってきましたが、これは今年のプーアル春茶の市場と同じような寒さを感じさせます。数年連続の上昇の後、昨年の下半期から、プーアル茶市場は段階的な調整期に入ったようです。

ここ数日ほど、雲南の臨滄、勐海の2つの大産地を実際に取材してみたところ、気候の理由から、今年の春茶の茶摘みシーズンは例年よりも少し遅くなりました。さらに、茶商の様子見の気分が強く、全体的な買い上げ価格は昨年比で2割前後落ちており、これまでに猛烈に値上がりした著名産地の古樹茶の価格の下落が特にハッキリとしてきています。

業界関係者は、今年は多くの茶葉会社が消費市場に対して、ブランド、品質の良い小ロット、高コストパフォーマンスの流通性が良いと考えていて、こちらに転向していくようだと分析しています。専門家はまた、消費者に対して、”山頭茶”を過剰に信用せず、お茶を味わう際の洗茶についても提案しています。

 

【産地への訪問】山へお茶を訪ねる-「冰島まで来たが、無駄足では無いのか?」

先日、雲南の臨滄、勐海の2大プーアル茶産地を取材し、実際に今年の春茶の動向の変化を調べてきました。

国連食糧農業機関の認証を受けた臨滄双江亥公有機茶園では、生葉の買い上げ所にはいくつかの竹籠が並んでいて、それらにはどれも標章が貼ってあって、そこには茶農家の名前と買い上げ価格が書いてあり、価格は1kg30元前後でした。

2日目、プーアル茶の中でも”最高単価”として知られる冰島村へ行ってみました。地元の茶農家によると、今年の冰島の正式な買い上げ価格はまだ出て来ておらず、おそらく少し調整されるだろうと言っていました。

3月25日、西双版納の勐海南糯山半坡老寨を訪問しました。5000本あまりの古茶樹を擁する茶農家は、今年の彼の春茶の価格は1kg800~900元で、昨年と比べて、2,30元前後違うと言います。

26日、ミャンマー国境に位置する布朗山郷曼糯に行ってみると、ここの茶農家によれば、自分で古茶樹の苗を小さな木の上に接いでいて、村では農薬を撒かないことで統一されていて、罰金もあるとのことでした。このほか、剪定をしていない茶樹は産量が少ないけれども、味わいが良く、買い上げ価格は少し高くて50元だとのことです。しかし、彼が心配そうに言っていたのは、今年は村にお茶を買いに来る人が少なくて、ある老板は、価格をもっと低く出来ないかと言っていたそうです。

このほか、多くの茶葉会社は販売店や茶の愛好家を集めて、”茶山ツアー”の活動をしていて、体験式のマーケティング方式を進めているようです。

 

【業況の変化】買い上げ価格は全体として2割下落。茶葉会社は消費市場へ転向

”2015年の会社の政策:1.熟茶の値下げ(50%近くになる)、小売りを重視して、後期には一部の中期の熟茶を配布し、価格を市場価格の5割で売り出します。2.生茶は、より緻密に作るようにし、産量をコントロールして、会社には多くの在庫を置かない。徐々に収蔵への信用を高める・・・”

ここ2日ほど、ある大益の最新の内部の通知が、茶の愛好家の中でホットニュースとして伝えられました。熟茶の価格の”価格破壊”だけでなく、専門店に対して「普洱茶以外のお茶を売っても良い(比率は20%を超えない程度にコントロール)、メーカーが販売店に対して、全体的に緩和を行う」ということです。

昨日、大益の責任者はこの通知は本物では無いと表明しましたが、会社は市場の状況に合わせて調整する戦略をとると述べていました。また、春茶の”買い付け”価格表によると、買い上げ価格は2010年の水準にまで低下していました。専門家の“呉疆説普洱”は、これは販売店に有利です。なぜなら、価格が市場に近づいているからです。と話しています。

広州茶業協会副会長で、合和昌の董事長・鐘広林氏は、今年の勐海春茶の動向は全体として2割前後下落しており、老班章の原料価格も1kgあたり3000元あまりに調整されました、と述べています。「天候と市場により、今年の春茶の茶摘みは例年より少し遅くなっており、多くのバイヤーは様子見の気配が強くなっています」。彼によると、投資の角度から見ると、今年は一部の高品質な製品を底値で買える時期だと言います。ここ数年、プーアル茶市場に流動マネーが流入し、原料価格を押し上げましたが、今ではそれが理性的な水準に戻ってきている、とのことです。

”ここ数年間の成長により、プーアル茶の消費者層はどんどん増えてきており、今年は小さめの、価格が100gあたり40~50元のものが主力になる見込みで、消費市場では高コストパフォーマンスの製品の流通性が良くなると考えています”と勐庫戎氏の総経理・戎玉廷氏は言います。1枚、1籠の小ロットの販売の方が日常的な飲用には適しています。投資や収蔵を考えると、最も良いのはまとめて買うことですが。「産業という角度から見ると、投機は一部の投機家だけが利益を得て、多くの茶葉会社と茶農家は楽観できません」。

中国茶葉流通協会の発表した最新の「2015全国プーアル茶生産販売状況分析レポート」では、広東のプーアル茶消費は実需と投資収蔵の2種類があると指摘しています。昨年下半期には、市場の熱の低下に加え、一部のプーアル茶への投資資金が流出したため、市場では調整局面に入り、広東市場の在庫量は増加しました。ある企業は本部は広東にありますが、北方の市場シェアが既に広東省のシェアを超えています。

鐘広林氏は、北方の市場、特に東三省の潜在力は大きくて、茶業界の”普洱北行”は今年も続くことでしょう、と話しています。

 

【消費者への注意】一部の”山頭茶”は実際には別のところから来たものも

業界の専門家は、”山頭茶”を盲目的に追いかけることは、消費者を”水魚”にするものだ、と言います。

広東の茶商・劉さんは、冰島茶の最新価格は1kg12000元まで高くなりました。「多くの地元の人たちはこれをかつて安く売りすぎたことに大変後悔しています」。戎玉廷氏は、様々な茶博会や茶葉市場に行くと、多くの販売店がいわゆる”冰島”茶を積み上げていますが、水分があまりに多すぎます。

淘宝で検索してみると、販売量の上位にある冰島普洱茶の販売価格はどれも100元以下でした。「コストと販売価格を計算してみると、どう考えても本当では無いと分かるでしょう」

さらに良くお茶が分からない旅行客が自ら山へ行って本物を買うことが出来るというのは、この村のお茶がよそで知られることが無かった過去の話です。「よく消費者の方が友人から貰った”××寨”の古樹茶というものを鑑定してもらいに来ますが、私が彼らに言うのは、あの村の古茶樹は全部で30本しか無くて、元々量が無いものなのに、一般人がどうやって飲むことが出来るのでしょうか、ということです」

鐘広林氏は消費者に”山頭茶”への迷信を捨てることを提案しています。飲んで味わったり、収蔵をする角度から見ると、品質の良いブレンド茶のコストパフォーマンスは極めて高いのです。あの山は高いからといった心の持ちようで買い物をしてしまうと、簡単に騙されてしまいます。
今年はプーアル茶の有名産地のものほど、プレミアムがはがれてきているという状況のようです。
また、消費者が、産地の名前に詳しくなりすぎるのも問題です。骨董品でも、中途半端に知識を持っている方が騙されやすいと言いますが、お茶の世界でもそれは当てはまりそうです。生兵法は怪我のもとです。

 

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