中国大陸における鉄観音の産地と言えば、安渓県の名前が挙がります。
では2位はどこでしょうか?
安渓の西隣にある華安県。ここの鉄観音が市場で存在感を増してきているようです。
华安铁观音已形成“大茶叶”发展格局
近年来,与安溪茶山一山之隔、全国第二大铁观音生产基地的华安铁观音开始崭露头角,华安铁观音已与华安土楼一起成为了华安的两大名片。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0206/article_166406.html
ここ数年、安渓の茶山から一山隔てた、全国2位の鉄観音生産地である華安鉄観音が頭角を現し始めており、華安鉄観音は華安土楼とともに、華安の2つの名物となりつつあります。
華安での茶産の歴史は古く、福建烏龍茶の主要産地の1つであり、この地域の雨は多く、気温も温和で、山が折り重なるようにあり、森林も多いです。一年中霧が立ちこめており、水も綺麗なことから、茶樹の成長には非常に適しています。聞くところによると、昔、華安の茶産が盛んだったときは、数十軒の茶葉会社があり、精製したお茶を南洋各地に売り歩き、すこぶる評判が良かったことから、”茶烘”という名前もあったそうです。
発展が始まった最初の頃は、管理が悪く、加工も粗かったため、華安の茶の価格はおしなべて低迷していました。しかし、隣接している安渓県の鉄観音はすこぶる売れ行きが良かったのです。負けず嫌いな華安県は、歩みを早めました。華安県委員会、県政府は県の状況に合わせ、”電力で産業を興し、茶業を興すことで民を豊かにする”という経済発展戦略を打ち立て、茶業の発展を推進しました。十数年の発展の後に、華安鉄観音の名声が響くようになり、ブランドを打ち立て、知名度と評判はどんどん高まっています。
”茶の香漂う街・仙都”、華安県の主要な産地は仙都鎮にあります。安渓鉄観音と比較すると、華安鉄観音は海抜が低く、気温もやや温和であるため、成長周期は相対的に短く、ゆえに1シーズン多く生産することができ、1年に”5季”生産することができ、発売の早い”明前茶”と遅い季節の”冬片茶”が人気を博しています。低温の冬と春の季節の合間には、一部の茶農家は茶畑に”蓋を被せ”ます。ビニールの薄い膜で茶畑に蓋をし、保温をすることで茶の芽が出るのを促し、これによって春茶を1ヶ月早く売り出すことができます。
絶え間なく改善を行うことで、華安茶の製造技術は日増しに精緻さを増しています。做青を行う場所へ空調による湿度コントロールを行う技術を導入し、空調によって”做青室”を最適な温度・湿度に保つことができるようになったので、軽発酵型の茶葉を生産することができるようになり、伝統的な製造技術と比べれば、茶葉の品質ははるかに高まりました。”色、香り、形、味、余韻”を兼ね備えた華安のお茶は日増しに人々に知られるようになりました。
現在、華安県全体の茶の栽培面積は16万畝で、烏龍茶品種の栽培面積では全国2位に位置しています。年間の荒茶の生産量は1.6万トンで、全国の茶産量の第11位に位置しています。産出額は16億元以上で、全国の烏龍茶の産地の中では2位に位置しています。1人、1畝当たりの平均産出額は1万元を実現しており、現在では茶葉加工会社は1万軒以上もあり、100社の精製加工企業があり、加工と販売のトップ企業は20数社を数えます。豊山鎮、開発区の外の郷鎮を除いた、全県の茶産業で見ると、全県で茶葉の栽培に従事している農家は2.6万戸で、茶業に携わる人口は7万人に達します。
茶の生産は、多くの農民たちに、農業構造の調整の中でうまみを与えており、豊かになるための道を走っています。茶の精製加工や機械製造、包装印刷、物流貿易、文化旅行、レストランと宿泊施設などの発展もあり、第1次、第2次、第3次産業を含めた、”大茶葉経済圏”の発展をみています。
華安県の鉄観音というと、値段が安いので、安渓鉄観音の混ぜ物に使われる・・・的な理解をされることが多かった産地です。
が、ここ数年はかなり技術が進歩してきていて、独自ブランドとしての売り出しも始まっているのだとか。少し注目して見ておきたい産地ですね。