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『雲南省古茶樹保護条例』を可決。外国人への罰則も明文化

雲南省の人民代表大会で『雲南省古茶樹保護条例』が可決され、2023年3月1日から施行されるそうです。

 

30日、雲南省第13回人民代表大会常務委員会第35回会議で、『雲南省古茶樹保護条例』(以下、『条例』とする)が審議を通過しました。この条例は雲南省の行政区域内で、古茶樹栽培材料あるいは繁殖材料としての外国人による収集あるいは購入を明確に禁止しており、2023年3月1日より施行されます。

雲南省は世界の茶樹の発祥地で品種資源の多様性のセンターであり、古茶樹資源が豊富です。『条例』は雲南省の行政区域内の樹齢100年以上の野生茶樹と栽培型茶樹を保護範囲に含むことを明確にし、かつ行政区域内にある古茶樹は県級以上の人民政府が国民の経済と社会発展の全体計画、国土開発計画、資金の調整などに従って、古茶樹を保護、管理、研究に資するようにすることを規定しています。

このほか、『条例』は古茶樹の保護範囲内で、新築、改築、建造物の拡張、旅行プロジェクトの開発建設、鉱物資源の探査、鉱物資源の採集、科学研究の実施、見学、学術実習、撮影などの活動は、法に則って関連する手続きをするべきであるとしており、適切な保護措置を執って、古茶樹に損害が及ぶことを免れることを規定しています。

同時に、『条例』では古茶樹およびその生長環境に危害が及ぶ6種の行為を禁止しており、それには、古茶樹を無断で伐採、移植する行為。古樹を切り刻む、枝を折る、根っこを掘る、皮を剥がすこと。古茶樹の保護範囲内で古茶樹に危害が及ぶ生長調整剤、化学除草剤を使用すること。古茶樹の保護範囲内で、共生する樹木を破壊したり、古茶樹の生長に影響を与える経済的な樹木や農作物を植えること。古茶樹の保護範囲内で、砂の採掘、採石、土の採掘、裸火の使用、排気ガスの放出、排水、廃棄物の投棄や埋め立て。古茶樹の保護ラベルや看板の無断での移動、破壊が含まれています。

注目に値するのは、『条例』では、外国人が雲南省の行政区域内で古茶樹の種、果実、根、茎、苗、芽、葉、花などの栽培材料あるいは繁殖材料を採集あるいは購入することを明確に禁止しており、この規定に違反した場合は県級以上の林業草原、農業農村担当部門によって採集、購入した古茶樹の栽培材料あるいは繁殖材料を没収され、さらに1万元以上5万元以下の罰金が科されるということです。

 

古茶樹の保護条例ですが、外国人への罰則が明文化されているのが特徴かと思います。
自分で採集するのは、もちろん御法度ですが、販売などを持ちかけられ、それに気軽に応じたら、通報されて没収・罰金という最悪のケースもあるかもしれませんので、雲南省へ行かれる方は、十分にご注意ください。

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