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白鶯山の茶と仏教の繋がり

雲南省臨滄市の雲県にある白鶯山村は、良質なプーアル茶の産地として知られていますが、仏教と茶の繋がりを考察する上でも重要な場所です。
産地の様子を臨滄県政府が紹介している記事がありましたので、ご紹介します。

 

勢いよく流れる瀾滄江は青蔵高原から南下し、世界の茶の母なる河となり、茶と茶文化の輝きをその中下流域の広大な土地にもたらします。雲県はこの土地のちょうど中心となる地域です。瀾滄江流域の茶を探すのであれば、雲県の白鶯山は必ず行くべき場所です。

白鶯山古茶園は、世界の茶園の遺伝子庫で、古茶園の自然博物館とも称されており、野生、半野生と栽培古樹茶が184万株も保たれており、山の麓から中腹まで、村や田畑の間に散らばるように生えており、山いちめんに古茶があるような風景を形成しています。本山茶、二嘎子茶、黒条子茶など11の茶種があり、海抜1800~2300mの間に、核心保護区の面積は810畝、重点登録保護古茶樹は403株あります。

白鶯山古茶は唐代の頃から植えられたと伝わっており、唐や宋の時代は、南方の南詔国と大理国が割拠しており、国都である大理と白鶯山までの距離は僅かに3~4日程度の道のりでした。
南詔国と大理国の頃は仏教が盛んで、白鶯山には大河寺が建設され、茶馬古道のそばにあり、交通が便利なことから、修行にやって来た僧侶たちがひっきりなしにここに集まりました。そして、長い年月の中で、僧侶たちが修行を行うのと同時に茶を広く植え始め、全国各地の寺院に佛茶を提供しました。”千年佛茶の郷”というのはここから誕生したもので、雲南ではもっとも古い仏教茶文化がここで始まったのです。

白鶯山には現在一つの石碑があり、中国書法の大家である沈鵬さんが揮毫した”中国佛茶聖地”の碑文があります。
千年以上にわたる仏教と茶はここで繋がり、一禅一茶、異なる民族、異なる宗教、異なる文化が融合して生まれ、このために白鶯山は”禅茶一味”が最も良く分かる場所となっているのです。
白鶯山茶の名声が高まるにつれて、山深くにあり、古茶樹と調和しながら共生する山河と景龍が多くの人々を引きつけています。
茶葉の保護と開発のダブルメリットを実現するために、白鶯山村は古茶園という自然の資源のメリットを活用し、文化体験、古茶樹の展示とレジャーを一体化しようとしています。

産地としては知名度が上がってきているように感じますが、茶文化の面でも注目に値することが多そうな場所です。
様々な角度から見ることによって、産地の魅力はさらに増すと思います。

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