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『太平布尖茶』の団体標準が施行される

太平猴魁によく似たお茶、太平布尖茶の団体標準が施行されたそうです。

 

2021年1月1日、『太平布尖茶』団体標準が正式に施行されました。これは太平布尖茶が自分の製品基準を擁することになり、さらに太平布尖茶の”出自”と”名前”を与えることになります。これによって、黄山区の多くの茶農家たちが標準に従って太平布尖茶を生産できるようになります。

太平布尖茶は、ここ十数年前から、黄山区の茶農家が開発した新製品で、産地は黄山市黄山区の地域内で、生葉は一芽三葉、攤青、殺青、成形、乾燥、製品などの特殊な製法で作られる扁形の烘青緑茶です。
太平布尖茶10年あまりの発展を経て、その味わいに清らかな香りと厚みがあり、価格が手頃なことから、市場では大きな需要が見込まれます。これまで正式な製品標準が出来る前は、一部の消費者に対して、太平猴魁と混同されることもありました。
新しい標準が施行されていることにより、コンセプトの上でも太平猴魁と太平布尖は区分されることになり、消費者にとっても猴魁と布尖の製品は一目瞭然となり、多くの消費者にとって分かりやすい消費を行うことが出来るようになります。

ここのところ、黄山区茶産業促進センターと区の茶葉協会はずっとあちこちで宣伝を行っていて、今年の新茶が発売される前に、『太平布尖茶』団体標準の認知率を100%にしようとしてきました。黄山区茶葉協会会長の方継凡氏によると、『太平布尖茶』団体標準の制定は、太平猴魁茶ブランドの保護と発展にとっても重要な措置であり、消費者の合法的な権益を保護し、黄山区の茶農家の長期的な利益を確保できて、茶葉市場の規範化と太平猴魁茶産業の振興にとって重要な意義があります、と話しています。

 

太平猴魁のそっくりさんというか、太平猴魁の廉価品となっていた感のあるお茶を、きちんと基準をつくってブランド化することで、太平猴魁のブランドをキープするという戦略のようです。
携帯電話会社が本体では値下げをせず、サブブランドをつくって、廉価版はそちらで囲い込むことでブランドを維持する、という構図と同じような印象です。
もっとも、その基準については、パブリックコメント募集稿が以下のところで見られるのですが、太平猴魁との差はこれだけだと分かりづらい印象です。
http://ww.zgkqjhw.com/hs/1071.html

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