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陳年鉄観音の国家標準、4月26日スタート

陳年茶はこれまで業者側の言い分を信用するしか無かったのですが、陳年鉄観音の国家標準が発表され、4月26日から施行されることになったそうです。

陈茶不再是“忽悠”陈香型铁观音国标获准

2015年,福建省安溪县委、县政府向国家标准委递交了陈香型铁观音标准申请报告。2016年1月21日,陈香型铁观音标准申请获得批准,并将从2016年4月26日起开始实施。

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201603/00003990.html

2015年、福建省安渓県委員会、県政府が国家標準委員会に陳香型鉄観音標準の申請報告を提出しました。2016年1月21日、陳香型鉄観音標準は認定され、2016年4月26日から実施されます。

これが意味することは、陳年鉄観音はもはや茶商がこじつけたお茶の製品ではなくて、それは名実ともに鉄観音の種類の1つとなったということです。業界の専門家は、陳香鉄観音の国家標準の登場は、鉄観音市場の健全な発展に良い影響があると言います。同時に消費者にとっても正確に鉄観音の茶製品を選ぶ手助けになります。

 

<陳香が1つ増えて、鉄観音は清香と濃香だけでは無くなりました>

国家標準委員会が2016年1月21日に発表した公告によれば、GB/T30357.2-2013『烏龍茶第2部分:鉄観音』の国家標準、第1号修正案が認定され、以下の項目が追加されました「4.1.3 陳香型鉄観音:鉄観音の荒茶を原料として、茎をとり、篩分けし、ブレンドし、焙煎、5年以上貯蔵するなどの独特の技術によって作られ、陳香の品質特性のある製品」

このほか、次の条項が増えました。「5.2.3陳香型鉄観音の各ランクの官能指標は表3の要求に従う」すなわち、特級の官能指標:形は固く締まっていて、破損などが無く、清浄度が清潔。色沢は烏褐色で、香気は陳香が濃く、滋味は厚みがあって戻りの甘さがあり、水色は深い紅色で透明感があり、茶殻は烏褐色で柔らかく、整っている。一級の官能指標:形はややしっかりと締まっていて、破損などもあまり無く、清浄度も清潔で、色沢はやや烏褐色、香りは陳香が明らかにあり、滋味は厚みがあって、水色は橙紅色で透明感があり、茶殻はやや烏褐色で柔らかく、割と整っている。二級の官能指標:形は少し締まっていて、破損が少しあり、清浄度はほどほどにあり、色沢は少し烏褐色で、香りは陳香が少しはっきりとあり、滋味は程々の厚みがあり、水色は橙紅色で、茶殻は少し烏褐色で、少し整っている。

取材によると、現在、安渓鉄観音で執行されている国家標準はGB19598-2004です。この標準に照らすと、安渓鉄観音は2つの分類に分けられます。1つは濃香型鉄観音で、もう1つは清香型鉄観音です。標準の中では、これらの区別を明確に定義していて、濃香型鉄観音の色は黒褐色で、香りはやや熟した香りがあり、”熟茶”とも呼ばれます。清香型鉄観音は軽い焙煎による乾燥をした鉄観音で、砂緑や墨緑の色合いとフレッシュな香りを保ったもので、俗に“青茶”と呼ばれます。陳香型鉄観音標準の登場は、鉄観音の種類を増やし、第三の鉄観音となります。

 

<濃香、陳香、老茶は年代と香気で区別される>

「陳香鉄観音の登場は安渓鉄観音産業の発展に役立つでしょう」と蘇氏名茶の責任者・蘇龍海氏は言います。濃香鉄観音と違い、陳香鉄観音では必ず一定の年代が必要で、同時に陳香鉄観音製品は長期間の保存の過程で、その香気には陳化が必要で、これによって一部の人々が珍重する陳香が生まれます。濃香鉄観音はその年の新茶でも構いませんが、陳茶の原料となるのはこれで無ければなりません。清香鉄観音と違うところは、濃香鉄観音は重焙煎を採用していることで、茶葉の色は清香鉄観音と比べるとより濃郁になります。

それでは、鉄観音は武夷岩茶などと同じように、市場では陳茶を好んだり、陳茶の品質はより良くなるのでしょうか?

実のところ、これまで鉄観音が福建省だけで無く全国的に一世を風靡した原因は鉄観音の清香にありました。鉄観音の種類の上では、大部分の顧客は清香鉄観音を認識しているとも言うことができます。現在の安渓鉄観音産業について言えば、清香鉄観音が未だに主導的な地位を占めています。しかし、陳香鉄観音の標準が正式に出された後ならば、安渓の茶商たちは陳香鉄観音の市場の育成に大きく力を注ぎ、さらに多くの種類の陳香鉄観音製品を研究開発することになるでしょう。

このほか、特に注意を必要とするのは、陳香茶と民間で俗称される老茶とは別の概念だということです。陳香茶は陳年茶である必要がありますが、さらに陳香が無ければなりません。しかし、老茶はただ年代だけに要求があるのであって、香気の上では何ら一定の要求はありません。

「普通の状況であれば、10年以上の茶のみが、老茶と言うことができます。10年以下の茶葉では、陳化作用がまだ足りないので、陳茶としか言うことはできません」と全国茶葉標準化技術委員会烏龍茶チームの副リーダーの李宗垣氏は考えています。年代は老茶の品質を量る重要な基準ですが、しかし唯一の基準ではありません。安渓鉄観音は保存が良好であれば、15~30年のものが、茶の陳化、滋味、味わいはいずれもピークに達し、最も良いと言います。

 

濃香、陳香、老茶、陳茶など、色々な用語が出て来ましたので、整理しますと、

濃香・・・焙煎の強い濃郁な香りの製品(新茶もあり)
陳香・・・濃香鉄観音を5年以上寝かせたもので、陳香のある製品

老茶・・・10年以上寝かせたお茶のこと。香り等に特に基準は無い。
陳茶・・・新茶では無く、10年以下しか経過していないお茶のこと。香り等に特に基準は無い。

上の2つについては、香りなど官能指標においての基準があっての分類。
下の2つについては、単純に年代での区分。

ということのようです。

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