北京の消費者協会が市中に出回っているお茶を対象に抜き取り検査を行いました。
その結果、希土類の残留などの問題があり、特に烏龍茶製品に問題が多発したと報じています。
北京市消协发布茶叶抽检结果 乌龙茶品质最差
今天上午,北京市消协发布预包装茶叶比较试验结果。在59个测试样品中,有9个样品稀土含量超标、15个样品与标称等级不符。而这些不合格样品以铁观音、大红袍等乌龙茶为主。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201505/00001303.html
今日の午前、北京市消費者協会はパッケージ済の茶葉の比較試験結果を発表しました。59個の試験サンプルのうち、9つのサンプルに希土類の含有量の基準超えがあり、15のサンプルは標章と等級が一致していませんでした。これらの不合格サンプルは鉄観音、大紅袍など烏龍茶が主でした。
昨年発表された龍井茶の比較試験結果の後、北京市消費者協会は本日またパッケージ済の茶葉の比較試験結果を発表しました。今回の抜き取りサンプルは59個の茶葉サンプルに及び、そのうち烏龍茶は24サンプルで、ジャスミン茶15サンプル、紅茶10サンプル、普洱茶10サンプルでした。
北京市消費者協会は中国商業連合会消費品質安全監督検査センターに委託し、今回のサンプルを検査したところ分かったことは、サンプルの農薬残留の指標はどれも国家標準の規定内に収まっていましたが、10サンプルでは5種類以上の農薬の残留が検出されました。
このほか、一部の茶葉では希土類の含有量超過と実際の品質が表示されている特級よりも低いという問題がありました。全体で見ると、紅茶、普洱茶のサンプルの品質は良い方で、烏龍茶のサンプルの品質が最も劣っていました。
(注)詳細な不合格サンプルのリストは、北京市消費者協会のオフィシャルサイトで確認下さい。
<問題のある9サンプルの希土類超過のうち8サンプルは烏龍茶>
今回のサンプルに対する比較試験では、鉛の含量、希土類の含量も検査を行いました。その結果、サンプルのうち鉛の含量は、国家標準の基準値を下回っていました。しかし、8つの烏龍茶のサンプルと1つのジャスミン茶のサンプルで、国家標準の基準を大きく超える希土類の検出がありました。そのうち、4つのサンプルでは希土類の量が2倍を超えており、最も多く含まれていたサンプルの実測値は7.6mg/kgで、国家標準が規定する希土類の含有量は2mg/kgを越えないこと、となっています。
記者が気になったのは、”知福”ブランドのジャスミン茶が今回の試験の中で唯一希土類の含有量が不合格になったジャスミン茶のサンプルだったことです。これまでにこのブランドの茶葉は、北京市の食品薬物監督局の不合格食品リストの中で既に5回も名前が出て来ています。この1ヶ月のうちにも、このブランドは既に8つの茶葉が希土類超過で指摘されていますが、それらは全部鉄観音です。
北京市消費者協会の責任者の話によると、希土類と鉛などの物質含量は、茶の中に汚染物質がどれだけ含まれているかを代表するものであり、茶葉の中の汚染物質の含量はその安全性を示す重要な指標です、と話しています。
今回のサンプルの中で、烏龍茶、とりわけ鉄観音茶の希土類指標は、他の茶類よりも全般的に高くなっていました。これについて、上述の責任者は、このような結果になった原因は、1つには鉄観音が植えられている地区の土質の影響があり、2つ目には、個々の茶農家が栽培中に希土類元素を多く含む葉面肥料を大量に使ったからと考えられると言います。
<表示と内容の違う15サンプルのうち、烏龍茶が最もひどい>
官能品質は茶の品質指標で、これによって茶葉の形や味、価格が決まってきます。通常、違う官能品質の茶葉は製品の等級として表されていて、等級が高ければ高いほど品質はより良くなり、それに伴って価格もより高くなっていきます。一部の名優茶では、等級間の価格の差は1斤で数千元になることもあります。
今回の比較試験結果によれば、15サンプルの実際の官能品質は、表示されている等級に届いておらず、この数字は全てのサンプルの数と比較すれば2割を越えます。そのうち、虚偽の等級を表示していた烏龍茶が最も多く、状況はより深刻で、1斤数十元の茶葉が往々にして特級や一級と標記されているのです。
現在、市中にある烏龍茶は大紅袍と鉄観音が主です。午前中、何軒かのスーパーマーケットを回ってみたところ、烏龍茶の価格は1斤80元~1600元まで様々ですが、等級部分に記されているのは特級や一級です。これが意味するところは、消費者は根本的に標章に書いてある等級では茶葉の品質の優劣が分からないということです。
希土類の超過に関しては、日本のみならず、アメリカやEUでも基準が無いものなので、これをもって安全性に疑問とするのはどうかと思います。
が、表示されている等級の2割が当てにならなかった、というのは非常に由々しき問題だと思います。