武夷岩茶(大紅袍)の製造技術を伝承している人を認定する”制作伝承人”制度ですが、第2回の認定が行われるそうで、その申込の受付が始まったようです。
武夷岩茶第二批制作传承人申报认定工作启动
4日,在《武夷山市人民政府办公室关于开展第二批武夷岩茶(大红袍)制作技艺代表性传承人申报认定工作的通知》发布出去之后,挂靠在武夷山市文化馆的武夷岩茶(大红袍)制作技艺评审委员会办公室的电话就响个不停。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0707/article_171652.html
4日、武夷山市人民政府事務室が「第2回武夷岩茶(大紅袍)製造技術代表的伝承人の認定に関する通知」を発表すると、武夷山市文化館にある武夷岩茶(大紅袍)製造技術認定委員会の事務局の電話は鳴り止まなくなりました。
武夷岩茶(大紅袍)製造技術審査委員会の主任で、武夷山市文体新局の局長・林建江氏は「伝承人の認定は注目を集めていましたが、具体的な方法が発表されたあとは問い合わせる人も自然に多くなりました」と話しています。
武夷岩茶の伝統的な手作りの製造技術は歴史も古く、技術は大変高度で、中国の製茶技術の一里塚の中の最高峰です。
これはまた、武夷山に住んできた先達たちの知恵の結晶であり、この技術を用いて作られた部分発酵茶(俗に言う”半発酵茶”)の岩茶は、つまり烏龍茶であり、香りは清らかで、味に厚みがあり、性は中和で、まさに茶の中の逸品です。このため、武夷岩茶は長らく中国十大名茶の一つに数えられてきました。
聞くところによると、この技術の起源は清代の初め頃に遡るそうです。
当時、かつて武夷山にいた文化人・王草堂が『茶説』に、このような一文を記述していました。「攤、揺,先炒後焙」という技術は当時の人々にも賞賛を浴び、江蘇巡撫、両江総督を歴任した梁章鉅は「武夷の焙煎法は天下に鳴り響く」と感嘆しました。
武夷岩茶の伝統的な手作りの製造技術は300年あまりも伝えられてきており、茶の世界では大変重視されてきました。現在の著名な茶葉の専門家である陳椽氏は、「武夷岩茶の製造技術は唯一無二で、世界で最先端の技術」と述べています。
武夷岩茶の伝統的な手作りの製造技術の工程は:摘採-倒青-做青(何回か繰り返す)-炒青-揉捻-復炒-復揉-走水焙-揚簸-揀剔-復焙-帰堆-篩分-拼配などです。
鍵となる工程は、做青と焙火です。その工程は煩雑で、技術も非常に高く、労働強度も大きく、時間も長くかかり、制約される要素も多くあり、他の製茶技法ではあまり見られないものです。
2006年、武夷岩茶(大紅袍)の製造技術は、第1回の国家無形文化遺産に選ばれました。その年、武夷山市は第1回の武夷岩茶(大紅袍)製造技術伝承人を発表しました。
8年の時を経て、第2回武夷岩茶(大紅袍)製造技術代表的伝承人の申請認定作業が遂に始動したのです。
<1年前から、このプロジェクトは始まる>
単純に武夷山市政府部門は文章を発表した時間を見ると、この1年以内では、今回の申請認定作業に関連するものは、2014年5月19日に発表された「武夷山市人民政府事務室による武夷岩茶(大紅袍)製造技術審査委員会の通知」です。
この1件の「通知」の中には、「初の国家無形文化遺産である武夷岩茶(大紅袍)の製造技術を保護し、伝承していくために市政府の研究による同意の下、武夷岩茶(大紅袍)製造技術審査委員会を設立した」という記述があります。
これはただ文化部門の事情だけのように見えますが、武夷山市政府の上層部まで遡ってみると、このプロジェクトの重要性と武夷山市政府がこのプロジェクトをどれだけ重視しているかが見えてきます。
取材によれば、実際は1年以上前から、伝承人の申請認定プロジェクトは既に文化部門と茶業部門の手により進められていて、武夷山市政府に止まらず、武夷山市委員会もこのプロジェクトを大変重要視していました。この1年ほどの間に、このプロジェクトに関連する武夷山市委員会の常務委員拡大会、武夷山市政府常務会議が開かれたのは6回は下りません。
<実際の作業を重視して、また伝統の伝承を図ります>
製造技術代表的伝承人ですから、当然、伝統的な製造技術の流れにおける熟練した作業は不可欠です。
「認定を行う際には、申請人には現場で作業を行ってもらいます」と4日、審査委員会の専門家審査委員長であり、武夷山市茶業同業公会会長の劉国英氏は表明しました。
「武夷岩茶(大紅袍)製造技術代表的伝承人審査細則(暫定)」を見てみると、専門レベルは110点満点中50点を占め、そのうち”現場制作は30点”です。
その内容として、明確に記されているのは、伝統製造技術の流れにおける熟練した操作が必須で、口述を完成すれば5点、熟練していて、誤りなく製造技術の流れを実現できれば20点、製造した完成品が合格以上であれば5点を獲得できます。
武夷山市の茶業の発展につれて、茶の生産量は大幅に増え、科学も進歩しました。1970,80年代から武夷岩茶の伝統的な手作りの製造は徐々に機械での製造に改められていきました。
今ではこのように全てを手作りで製茶するというのはほとんど見かけることができず、一部の茶師は大部分を把握していますが、一部の茶師は大部分を知らないことも多く、多くは1つか2つの工程しか用いていません。
「伝承人になるためには、必ず優秀な伝統を受け継ぐ人の元で把握する必要があります」と劉国英氏は言います。
劉国英氏によれば、現場での製造の配点が高いのは、製造技術を重視している武夷山茶人にとっては有利です。認定作業は1つの重要な構成要素であり、そのときが来たならば、専門家の審査チームは審査の際は公平、公正であることを保証します。
<3年に1回選定。毎回多くても6人までを認定>
林建江氏によると、今年の第2回の認定から、今後は3年に1回、申請認定を行い、毎回認定する伝承人の数は最も多くても6人までにするとのことです。人数を増加されることは考えておらず、状況によっては認定者数を減らすことも考えているそうです。
「武夷岩茶(大紅袍)製造技術代表的伝承人審査細則(暫定)」の中にはこのような記述があります:総合点が80点を超えたものを合格とする。
この規定の意味は、つまり80点を超えた人を推薦リストに登録し、具体的な伝承人については、この推薦リストの中から生まれることになります。
もし、今年伝承人として認定される人がいなかったとしても、この細則は今後の製茶の標準になり得ます。
「この”細則”とよく照らし合わせてみると、今できていることと、まだ高めなければいけないところが分かります。まだ到達していないものは、今後到達するように努力しなければ行けません」と、4日、武夷山市仙茗岩茶廠の工場長・黄寿生氏は工場の茶師たちに言いました。
劉国英氏によれば、今回の「細則」は業界の専門家と何度も討論を行って、修正を行ってようやく発表されたもので、一定の指導性があると述べています。
<監督チームを設立し、信頼に足る企業には加点も>
取材によれば、認定プロジェクトの公平、公正さを保ち、本当に”人を信服させる”伝承人を生み出すために、審査委員会は監督チームを設立しました。監督チームの構成メンバーは武夷山市紀律検査委員会、監察、人民代表大会と政協部門などから派遣されています。監督チームは今回の申請認定プロジェクトの全ての工程を監督します。
このほか、武夷山の誠実と信用を推進し、武夷山の茶葉会社の誠実と信用のある経営を鼓舞するために、今回の申請認定プロジェクトでは、”誠信企業”の申請者には4点を超えない加点があることになっています。
日本でも、いわゆる「大紅袍製造技術伝承人」として知られる制度ですね。
第1回で選ばれた人たちで終わりにしてしまうと、若手が育たないので、今後は3年に1回のペースでこのような認定が行われるようです。