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製茶ロボット、勐海茶廠で稼働開始

”大益”ブランドで知られる雲南省の勐海茶廠に製茶ロボットが導入されたとのことです。

 

科学技術の力で、企業はより早くより良く成長が出来ます。
2022年11月1日は勐海茶廠の誕生日で、本紙の記者がこの有名な茶葉工場に足を踏み入れると、現代的な技術の生産ラインが驚くべきものになっていることが分かりました。その中でも”製茶ロボット”の就業は、企業の生産においては、虎に翼を与えるようなもので、労働力を節約するだけではなく、品質を高め、標準化された生産を実現しています。

「我々の製茶ロボットは稼働を開始しました。これは私たちが研究開発した物で、効率がさらに高くなり、品質もより安定することでしょう」と大益集団の副総裁で、勐海茶業有限公司の総経理である曾新生氏は、この”ロボット”が茶葉工場で就業して作業しているときに紹介してくれました。”製茶ロボット”を初めて見に行くというのが、記者の一番の願いだったのです。

11月2日、勐海茶廠の生産工場を訪れると、成型工場の主任である尹必栄氏の指導のもと、今年5月に導入された4台の”ロボット”を見ました。「これらは主にロボットアームで、自動で餅の緊圧と攤涼を行っています。ロボットを使うことで、人の労働力を減らすことができ、かつ安全に作業が出来て、品質も間違いないです」と尹必栄氏は嬉しそうに言います。

現場ではスタッフが忙しそうに作業をしているところで、現代化された生産ラインと伝統的な人による作業が上手く結びついていました。初めて生産現場に入った人間からすると、一本の自動化された流れ作業の生産ラインを見ると、内心では普洱茶の生産が高効率化され、現代化されていることに驚きましたが、さらにスタッフたちが成熟して、専門的な生産技能を備えていることにも驚かされました。

曾新生氏によると、近年、勐海茶廠は人手によるベルトコンベア検査ライン、ビッグデータを備えた選別機、デジタル化乾燥ルーム、自動緊圧餅茶ラインなどを相次いで投入しており、エネルギーの節減、デジタル化、品質と効率の増加、環境経営などの面で良い効果を得ています。1940年代、勐海茶廠が設立されて以来、中国の機械製茶の先例が開かれました。当時は多くの生産に必要な設備は主に輸入に頼っていて、消費者のプーアル茶の加工、製造についての認知も、工房型の手作業の労働レベル止まりでした。しかし今では、大益のリーダーシップのもと、業界全体が既に標準化を実現しており、国際化、デジタル化なども試みています。これらの変化が起こったのは、大益集団が明確な成長目標を持ち、将来に向けての布石を着実に打ってきたからです。

大益集団が2010年に工業化の方針を打ち出してから、勐海茶廠は大規模な技術改善を実施し、労働効率はきわめて大きく上昇し、工業化1.0を基本的に実現しました。そして、続いて工業化2.0を明確に打ち出し、”ロボット計画”と”第三世代発酵工場の建設”等のプロジェクトを重点的に推進しています。今では、2つの重点プロジェクトが既に実施されています。大益は設立されてから、基礎研究、技術改革、製品のイノベーション、人材の育成などの面に着手して力を蓄えてきており、さらに優秀な成績を収めています。

統計によると、大益集団は2022年上半期に3つの新しい特許申請を実現し、4つの特許を新たに獲得し、新しい商標の登録申請を22件行い、認可された商標は25件増えました。今年6月30日迄に、会社が有する有効な特許は123件、その内訳は、発明特許37件、実用新案19件、外観特許67件です。さらに著作権75件、有効商標1151件で、そのうち国内商標が809件、国外商標が342件です。

勐海茶廠の82周年記念イベントで、大益集団の董事長で総裁の張亜峰氏は、「82年は長い年月で、82年の間には華やかな春も実りの秋もありました。今日の大益は、范和鈞氏、呉遠之氏などを代表とする大益の人々が勤労と知恵を振り絞り、いくつもの障害を越え、苦難の中で磨き上げてきたものです。大益は辺境の山地の倒産しそうな茶葉会社から、業界のトップブランドへと大きな変貌を遂げ、中国茶の産業の奇跡をつくり、生産規模、販売額、納税額やブランド総合影響力などの面でもトップクラスにあり、普洱茶業界全体の健全な成長における牽引役になっています。今は感染症の流行など様々な要因から、市場の先行きは特に楽観できるようなものではありませんが、スタッフの信念と決心は揺るぎません。我々は全く新しい視野で社会、経済と文化の認識を新たにしなければなりません。特にプーアル茶業界の市場の規律への認識です。時代に遅れず着いていき、生涯にわたって学び続け、仕事に打ち込み、絶えずイノベーションを起こしていきましょう」と述べました。
 

大益というと、今は大手ブランドに成長しているのですが、国営から民営に移る段階では、苦難の歴史があったのも事実です。
ロボットの導入も一つですが、歴代の経営者が時代の変化を予測し、先んじて手を打ってきた結果が、今のトップブランドとしての地位を築き上げたといっても過言ではありません。

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