中国では夏茶や秋茶は、これまで捨てられてきたのですが、最近は有効活用に取り組むケースが増えています。
浙江省紹興市の行政下にある嵊州市光沢鎮の茶園では、抹茶に加工して、100万元の収入を生み出しているそうです。
ここ数日、紹興市嵊州市黄沢鎮の明山茶場の茶山では忙しそうな風景が見られます。起伏に富んだ茶山には、茶樹の上に黒い遮光ネットが被せられていて、あちらの棚田式の茶園には、黒い遮光ネットを2人で協力して回収して、それから7~10日間漆黒の中で育てられた茶葉の茶摘みが始まっています。この茶園のあぜ道には、紹興御茶村の運搬用車両が止まっていました。その話によると、これは四葉一芯の、約5~6cmの長さの茶葉で、1kgあたり10元の価格で、全て紹興の茶商が購入していくといいます。
約5~6cmの長さが一定ではない茶葉は、茶園の剪定の為で、例年であれば機械によって刈り取られて捨てられるものでした。今年、茶商がこの茶園にやって来て購入していったものはどのように使われるのでしょうか?この茶園に買いに来た紹興御茶村の茶商によると、「私たちはこれらを購入し、加工をした後に、抹茶粉として輸出します。なぜなら一部のヨーロッパの茶葉の需要家が抹茶を食べることを大変好むからです。聞くところによると、抹茶には人体に必須な様々な栄養成分、カテキン、カフェイン、タンパク質などが豊富に含まれています。私たちは抹茶にした後に、貿易会社を通じて輸出し、その経済効率はなかなか良いのです。しかし、基準は非常に厳しく、何度もの農薬残留検査を経る必要があり、そのため、我々ははるばる明山茶場までやって来て、ピンポイントで購入するのです。なぜなら、ここで購入した茶葉は昨年も通過した実績があり、様々な国際的な検査基準に適合しているからです」と話しています。
そうです。無公害生産はいまや茶葉の生産における生命線になっています。さらに我々は国家の茶葉科学研究部門と弛まぬ努力を続けています。黄沢鎮明山茶場は浙江省で初めての国家級標準化茶園(創建園)で、2014年からここでは中国茶葉科学研究所の院士実験基地を設立し、陳宗懋院士が彼の弟子である博士たちを連れてここで生態植物由来の新農薬の試験をここでしています。植物由来の新農薬を伝統的な化学農薬に全面的に置き換えているのです。茶園内で生態化管理を全面的に行うこと以外にも、明山茶場は丘陵地帯にあり、茶園は周囲の街や住宅地よりも高いので、ここの空気は新鮮で、風景も素晴らしく、まさに無公害茶葉生産の天国なのです。紹興の茶商はさらに無公害茶葉生産を守ることが経済的な効益を高めるという事実について説明してくれました。このような時間の中で、かつては機械で剪定した後に捨ててしまっていた茶葉は、今ではごみから1kg10元で売れる宝となり、茶園全体では100万元を稼ぐようになっています。
これまでは刈り落として捨てていたものを、被覆をして抹茶原料に転換させたそうです。
当然、品質的には高いものにはならないはずですが、非常に安価なコストで生産されているので、安い抹茶を求める需要家に受け入れられているようです。