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台湾人が開拓し、地元に根ざす”大陸阿里山”

福建省漳平市には”大陸阿里山”と呼ばれる地域があります。
その様子について紹介している記事がありました。

 

福建省漳平市は閩西地区に位置し、ここは農業資源が豊富であり、森林カバー率は80%を超え、全国レジャー農業と郷村観光模範県です。漳平市にある永福鎮は全国でも著名な花の郷であり、優れた自然条件と手厚い政策のサポートがあるため、多くの台湾籍の商人がここで投資、創業を行い、地元の産業の発展に一役買っています。生態環境が台湾の阿里山と似ていることから、ここを台湾の商人たちは親しみを込めて”大陸阿里山”と呼びます。9月21日、”貧困脱出と振興のための八閩ツアー”のネット上のクチコミイベントの取材団が永福鎮にやってきて、郷村振興の成果に感銘を受けていました。

青々とした茶樹がヤマイチ面に広がり、一筋の道がうねうねと通り、道の横には満開の桜の花があります…… ここは台湾籍の商人である謝慶東さんが始めた台品桜花茶園です。1996年、謝慶東さんは初めて永福鎮にやってきて、調査研究を行って、彼はここに茶を受けることを決定しました。

茶園を作った後、謝慶東さんは現地で就業のあてが無かった貧困世帯を呼び寄せて茶摘みを行わせ、多くの余剰労働力の就業問題を解決し、貧困世帯の収入を増加させました。「現在、多くは六、七十歳の老人で、いずれも茶園に茶摘みに来て、1日に200元近い収入を得ていて、このために私たちは茶の栽培保険を70歳まで延長しました」と謝慶東さんは言います。

茶の栽培業の他に、台品桜花園は観光の面でも発展しています。園内には1万株近くの桜が植わっており、毎年桜の開花の季節になると、40日間あまり観光客が押し寄せ、1日に1万人以上もの人がここに桜を見て、お茶を味わいに来ます。生態、観光、レジャーなどの要素が農業の多元的花発展を促し、単一農業から産業融合的な発展に華麗な転身を遂げたのです。産業の融合は効益を生み、台湾の農家はその果実を味わい、さらに村民の収入も引き上げ、地元の貧困脱出と振興をもたらしたのです。

謝慶東さんと同じように永福鎮に引きつけられたのは、台湾の農家の林志純さんです。鴻鼎農場開発有限公司の技術総監督で、彼は凍頂烏龍茶の故郷である台湾の南投縣鹿谷郷の出身です。彼は「元々、私は台湾だけが最高の高山茶を作れるものだと考えていました。2006年に漳平にやって来てから、私はここでもより良い高山茶ができることを知ったのです」といいます。今では、林志純さんは漳平で茶を育てて十三年になります。

製茶の流れを解説する林志純さん

台湾の茶農家が漳平へ来た際、彼らは精緻な製茶技術と機械設備を持ち込みました。鴻鼎茶園では、豆乳による灌漑技術を採用しており、豆乳、生物の有益菌と黒砂糖を用いて、発酵させ稀釈した後に茶樹の根の部分にかけ、これによって茶葉の柔らかさが増し、品質が上昇します。

同時に台湾の農家は漳平に巨大な経済的メリットをもたらしました。「茶葉工場の工員はみな地元の村民で、給与の水準は2006年では1日25元でしたが、現在では1日180元以上になります」と林志純さんは言います。2019年、鴻鼎農場は年間49トンの高山茶を生産しており、産出額は6000万元で、地元が提供した労働力の就業収入は350万元で、地元の34戸の貧困世帯に約60万元の収入をもたらしました。

漳平市がこのような台湾商人の投資、創業のホットスポットになることができたのは、地元の政府が大いに支援を行ったことは見逃すことができません。インフラの建設から財政的な補助に至るまで、政府は台湾商人の創業投資を引きつける環境作りに努力してきました。2006年、漳平市は台湾農民創業園を設立し、2008年には国家級台湾農民創業園に昇格しました。10年あまりの成長を経て、園区には台湾資本の茶葉会社が76社、そのうち高山茶葉会社は48社で、年間1600トンあまりの茶葉を生産し、産出額は7.2億元に達します。漳平市の経済発展に活力を注入しており、永福鎮は台湾商人が単体で大陸に投資している最も密集した郷鎮になっています。

今では、漳平市には茶園が11万畝あり、茶葉の年間産出額は23億元近くあります。茶産業は既に地元の主力産業となっていて、地元の人々に4万あまりの職場を提供していて、村民の安定した増収を実現することを助けていて、”大陸阿里山”は貧困を脱し、豊かになるための急行列車になっています。

 

台湾式の烏龍茶が大陸で多く見られるのは、単なる物真似商品というわけでは無く、台湾人が大陸に進出した結果です。
その規模感は、想像以上に大きくなっており、地元にとっては貧困撲滅という習近平政権のスローガンを実現するための手段にもなっているようです。
もっともこうした明るい報道の背後には、さまざまな経緯で夢破れた台湾人の経営者、農家がいることも事実です。

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