人手不足が深刻化している中国の茶業ですが、鉄観音に関しては、機械化の波が止まらないようです。
铁观音行业“机器换人”已成普遍现象
机械化可提升铁观音企业的生产效率,图为安溪一茶企已经实现流水线生产。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201506/00001568.html
今はまさに鉄観音のお茶の時期ですが、安渓の中国茶都に行ってみると、以前ならお茶の職人が忙しそうに働いていた姿は段々と少なくなっていて、より多くの機械の動作音を聞くことになります。取材によれば、鉄観音業界では、製茶機械の絶え間ない進歩により、”機械が人に取って代わる”のは業界の普遍的な現象になっていて、多くの茶商は既に一体化包装機、茶の茎取り機、小型の色選別器などを使用して、茶の仕上加工に使っています。機械化と製茶技術の融合的な発展によって、生産コストは大きく下がり、茶の経済的な効率は大いに高まっています。
<全天候型の初期加工設備で曇りや雨に対抗>
今年は雨の多い春茶の収穫時期になりましたが、これによって全天候型の茶の初期加工設備を持った茶農家や茶葉会社がより多くの注目を集めました。韻和機械の総経理である林清矯氏は、今年の春茶の製茶期間は雨が特に多く、華祥苑茶業、挙源茶葉専業合作社などは、次々に全天候型の烏龍茶初期加工自動生産ラインを有していたり、遠赤外線の晒青設備を持った会社の茶葉を購入していました、と言います。
取材によれば、2012年に韻和機械と大自然茶業が共同で開発した、全天候型烏龍茶初期加工自動生産ラインは、晒青、攤青、殺青、包揉、乾燥などの設備が組み合わせられており、そのうち、遠赤外線の晒青設備が核となる部分です。長さは30mあまり、広さは5m前後の晒青設備の上では、数mおきに遠赤外線装置と送風機が備え付けられています。
「曇りや雨の時は、熱風乾燥、冷風乾燥と遠赤外線技術を総合的に組み合わせ、茶の晒青に必要な生葉の萎凋処理を行うことで、雨や水分の多い天候による製茶の問題を解決するのです」と林清矯氏は言います。
佳友機械有限公司もまた、国の茶産業関連の茶葉機械を専門とする科学者・李尚慶氏と協力し、遠赤外線の殺青設備の開発に成功し、曇りや雨の天気での製茶に対して挑戦しています。現在、設備は既に試験段階に入っており、まもなく市場に投入されるでしょう。
<1台の機械は60人の職人に取って代わる>
これと同時に、新開発された小型の茶葉の色による選別器が安渓県で昨年からよく売れるようになってきました。伝統的な茶の色の選別加工と比較すると、この色選別器は大変小型にまとまっており、わずか1平方メートルほどで、機械の設置、維持、運搬もとても便利です。1時間あたり200斤のお茶を加工することができ、これは60人の職人の作業量に相当し、かつその加工品質も人力に劣りません。
色選別器と同じようなものに、茶の小袋詰めについても、ここ数年、全自動真空包装機が市場でどんどん普及するようになり、技術もどんどん進んでいて、生産コストの低減と茶の電子商取引を後押ししています。
興安金属有限公司の総経理・廬志恩氏は2007年からチームを組んで全自動真空包装機の開発を始めました。2010年、1台の機械を茶葉博覧会に出展してから、技術をどんどん進歩させ、価格を下げるだけでなく、機械の安定性もまた大幅に向上しています。
「機械化のレベルはどんどん上昇しており、安渓の茶産業がどんどん発展するにつれ、次は茶葉を包揉する圧茶機が業界の研究開発における重要課題となっています」と業界の専門家はいいます。現在、韻和機械では球体成形機の開発を行っており、これの開発に成功すれば、現在争議のもとになっている、圧茶機の乱暴な圧縮によって茶の品質が損なわれる問題も存在しなくなることでしょう。
安渓の茶葉機械の開発は日進月歩でどんどん進んでいるようで、これまでの馴染みのある風景がどんどん変わって行っているようです。
最近では、旧型の機械が台湾に流れ出ることもあるそうで、現地の機械の進歩というのも見逃せないファクターになりそうです。