広東省で最も古い紅茶工場である英徳市にある紅旗茶廠が、移転の危機にあるとの記事が出ていました。
广东最早红茶厂或将搬迁
清远市人大代表罗惠燕在清远两会上提出希望“保住茶厂”
红旗茶厂坐落于广东省英德市英红镇秀才水库旁,建于1958年, 泛黄的标语,斑驳的砖墙,巨大的瓦顶厂房无不唤起人们的回忆。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2014/0226/article_167250.html
清遠市の人民代表大会の代表・羅恵燕氏は議会で”茶工場の保存”の希望を提出しました。
紅旗茶廠は広東省英徳市英紅鎮の秀才ダムのそばにあり、1958年に建てられ、黄色の標語、まだらになっているレンガの壁、巨大なかわらぶきの屋根などが人々の記憶を呼び覚まさずにはいられません。
現在、英徳出身の人民代表大会の代表・羅恵燕氏は、清遠市の議会に参加して述べたのは、一部の茶園が工業地域計画の範囲に組み入れられていることから、彼女は紅旗茶廠が移転という運命に直面するのではないかと心配しています。昨日、英徳市英紅鎮の関連部門で取材したところ、確かに一部の茶園が工業計画区域の中に入っていました。
<”骨董”の機械は依然として動かせます>
「目の前の茶園が無くなるにしたがい、将来かならず工業の発展の影響を受けることは必至です。なぜなら工業の汚染などの要因はコントロールが難しいからで、茶工場の生産の先行きは心配です」と、羅代表は昨日取材に答えました。関連部門には工業の開発と同様に、文化遺産の保護についても考えて欲しいと要望しています。「さすがにこれは1つの歴史的な産物であり、複製したり何かに採って代えられるものでは無い価値があり、紅旗茶廠を保存することは後代への一つの引き継ぎなのです。」
紅旗茶廠は歴史の移り変わりを見てきた工場の門と風格のある事務所棟は今も完全に保たれています。最も人々を引きつけるのは、新中国が成立してから初めて作られた紅茶の揉捻、殺青などの伝統的な生産ラインと巨大な工場の建物で、歴史の風雨にさらされてはいますが、いまだに使うことができます。
古い作業場にある何台かある1960年代初めの設備は省内でも滅多に見られない骨董品で、茶葉の揉捻を行う大型機械は、働いている工員たちからこの工場の宝だと見なされてきたもので、念入りな手入れがされており、今でも機敏に動きます。
「あの時代は、英徳紅茶は輸出で外貨を稼ぐ重要な製品でした」と十数歳からこの工場で働き始めた古い従業員の朱おばさんは言います。茶工場の古い従業員たちはみな、毎日門のところに来て一回りして、まるで古い友人を見るかのように古い建物を眺めています。ある古い知識青年の陳おばさんは、古い工場の設備は今でも十分に使えて、たとえば生葉を室内萎凋させるための木製の台は、全部竹で編んであるので、摘み取ったばかりの新鮮な茶葉をこの上に置けば、自然な風で乾きます。お茶ににおいが移らないから、竹は金属のネットよりもよいのです、と教えてくれました。
引退した古い従業員たちの大多数は茶工場が移転しないことを望んでいます。「このような老建築物と生産ラインは得がたい文化遺産で、価値はお金では計れません」と英徳の老茶人は言います。
<英徳紅茶について>
歴史資料によると、英徳での茶の栽培は今から1200年あまり前の唐の時代にまで遡ります。英徳で茶葉の生産が大規模に始まったのは1950年代です。英徳紅旗茶廠は1958年に建てられ、中国のみならず海外でも評判の高い”金帆牌”の英徳紅茶ブランドを立ち上げ、海外輸出用につくられました。今では、当時輸出された英徳紅茶の製品の1つは茶葉コレクション界の珍しい品となっており、価値は100万元以上になります。
紅旗茶廠の生産する紅茶は、国際的にも高級な水準に達しており、インド、スリランカの紅茶に匹敵します。
ここ数年、一部の茶園では多くの茶樹が切り倒され、他の経済作物に植え替えられており、茶廠の生産量は年々減っています。2009年にはリニューアルを行い、紅旗茶廠の一部の伝統技法と設備は保存されることになり、新しい科学技術を導入して、古い紅旗茶廠は再び活気を取り戻しました。今では、英徳紅茶の製造技術と品質は国家地理標志保護製品に選ばれています。
伝統ある工場ですが、今後、どのような形で生きていくことになるのか、見守りたいところです。