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雪に覆われる西湖龍井茶の産地

北京では冬季オリンピックが開催されていますが、寒気の影響が強く、茶産地でも雪に見舞われているようです。
浙江省杭州市の西湖龍井茶の産地も、雪に覆われたようです。

 

連日、杭州では雪の天気が続き、杭州西湖龍井の茶山も白い雪で覆われました。8日、専門家や茶農家へ取材したところ、雪が降ることは西湖龍井の成長に役立つということが分かりました。なぜなら天候の理由により、今年の茶摘み時期は例年よりも数日遅れる見込みで、西湖龍井茶の品質は上昇するためです。

杭州市西湖区龍塢茶鎮は、かねてより”万担茶郷(訳注:担は重さの単位。1担=50kg)”の名があり、主に”龍井群体種”と香味に優れた”龍井43”があります。今回の強い雪を経たことから、現地に行ってみると、多くの茶園の茶樹は白い雪で覆われており、茶農家が茶山で茶樹の成長状況をチェックしたり、茶園の整備を行っていました。

「茶葉を植えることは天候によって生計を立てることで、私たちは毎日天気の状況について注意を払っています。最近、杭州では既に3回の雪が降り、雪が降ると私たちは大変嬉しく思います。瑞雪は豊収の年の兆しだからです」と語る50歳の李世良さんは地元の茶農家で、現在、3畝近い茶園を有しています。

李世良さんによると、「最近は連続して雪が降りましたが、雪の中には窒素肥料が含まれているようなものなので、自然が私たちに無料の肥料を撒いてくれているようなものです。茶樹は雪の重みにある程度耐えることができ、積もった雪は茶樹の上に綿のように蓋をするので、保温作用も起こります。この後に寒の戻りがなければ、今年の春茶の品質は良くなることでしょう」

浙江省農業農村庁茶葉首席専門家の羅列万氏も、最近の低温や雨、雪の天候は今年の龍井茶樹の生長と龍井茶生産全体に大きな影響は無いと言います。「なぜなら、まだ茶芽は休眠期間で、低温によって茶樹の発芽が遅れ、さらに茶樹の害虫なども凍死してしまうので、茶樹の生産には有利な一面もあります」

現地の茶園で取材してみると、茶樹はまだ新芽の萌芽が始まっていないことが見てとれました。羅列万氏によると「現在、龍井茶区の茶樹の生長状況は良好で、今年は現在までの気温の予報によれば、2月20日迄は10℃以上の活動積温の累積が比較的少なくなるので、今年の茶摘み時期は例年よりも数日遅れるかもしれません」とのことです。

また、茶農家や茶葉会社への注意喚起として、今年の春茶の生産前は比較的長期間にわたって低温や雨や雪など曇りがちで日照が少ないという極端な天候になるため、茶農家や茶葉会社の方は茶葉工場で製造の準備を行うことの他に、茶園の極端な天候に対する備えを十分に行い、特に平地の茶園や低く窪んだ土地の茶園では排水溝の掃除などを行うようにしてください、と注意を呼びかけていました。

 

今年は低温が比較的長く続くとの予報のようで、少し茶摘みの時期が遅くなるかもしれないとのことです。

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