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2019年全国名茶、春茶の発売時期予想

中国では既に春茶のシーズンが始まっている地域もありますが、浙江省の地元紙が全国の春茶の発売時期について予想を出していましたので、ご紹介します。

阳春三月,新绿萌发,又到一年万众期待的春茶季。

全国各地茶产区的春茶纷纷开采,记者从全国各省数个名茶原产地搜罗了第一手权威茶资讯,对照着这份“2019年春茶上市时间表”,看看你好的“那口”啥时候上市?准时启动舌尖上的春天。

出所:浙江在線

陽春の三月、新緑も萌え始め、また大勢の人が期待している春茶の季節がやって来ました。

全国各地の茶産地の春茶は続々と摘み始まっていますが、全国各省の数多ある名茶の原産地から権威のあるお茶の情報を直接入手しました。この「2019年春茶発売時刻表」を見て、あなたのお気に入りの”あのお茶”がいつ発売するかを見てみませんか?舌の上の春の準備を始めましょう。

雲南普洱茶

茶摘み開始時期:2月14日前後

雲南普洱茶は、主に西双版納、臨滄、普洱、保山などのいくつかの大産地で生産され、香りが高く長く続き、香りのタイプが独特で、煎が効くことで知られています。

雲南省農業庁へ取材したところ、今年は2月14日前後から普洱茶産地の一部の台地茶、小樹茶が既に続々と茶摘みを始めていて、茶摘みをしているのは大葉種の茶樹です。現在、大部分の古樹はまだ茶摘みを始めておらず、3月末から4月初めに茶摘みを始めると見込まれているそうです。

都匀毛尖

茶摘み開始時期:2月19日

貴州省黔南プイ族ミャオ族自治州の汚染の無い地理環境が香りが高く緑色の濃い都匀毛尖をつくります。黔南州茶葉協会に取材したところ、今年、三都地区は2月19日に摘み始め、平塘などの産地は2月25日前後に茶摘みを始めたそうです。中心産地である都印紙は海抜がやや高い(1300m)ため、3月から摘み始めました。全体として、茶摘みの時期は昨年とほぼ同じとのことです。

蒙頂山茶

茶摘み開始時期:2月末

四川省の蒙頂山茶は、蒙頂甘露、蒙頂黄芽、蒙頂石花を代表とし、品質は独特で、悠久の歴史があります。雅安茶産業発展領導小組事務室の蒋丹氏は、今年の蒙頂山の茶葉は2月末から少量の茶摘みを始め、ここ数日で茶摘みはピークを迎えるとのことでした。

当地の主要茶樹品種は福選9号、福鼎大白などで、そのなかでも福選9号の茶摘みの時期はやや早めです。今年、四川省の蒙頂山地区は雪が多く、気候も寒かったため、茶葉の内含物質が豊富で品質は昨年よりもさらに良いですが、同時に霜や雨の天候のために全体の産量は下がっています。今年の生葉の価格はやや高くなっていて、高山地区では1斤120~150元に達しています。

西湖龍井

茶摘み開始時期:3月20日(本格的な茶摘み開始)

浙江省杭州市で生産される西湖龍井は、かねてより”色緑、香郁、味甘、形美”の四絶と讃えられていて有名です。西湖龍井の産地の主要茶樹品種は龍井43と群体種で、そのうち龍井43の茶摘み時期は群体種よりもやや早くて、3月20日前後にオフィシャルに正式な茶摘み開始が宣言される見込みで、その時には西湖龍井の産地は大面積で茶摘みを始める段階になります。

西湖龍井茶核心産区商会会長の戚国偉氏によると、品種のほかに茶摘みの時期を前後させるのは、陰面と陽面、茶樹が若いか年とっているか、海抜の高低などに関連があり、一概には論じられません、と言います。今年の前半は日光が少なく、雨水が多くて、気温が低く推移し、かつ春の嵐がまだ来ていないため、西湖龍井の香りと味に影響があるかどうかは茶摘みの時期の気候を見てみる必要があります。

六安瓜片

茶摘み開始時期:3月末

安徽省の六安瓜片は、茎も無く芽も無く、形が瓜の種に似ています。これは葉っぱのみの生葉から作るためです。水色は碧緑で、香気は清らかで高く、味はうまみがあって甘くて、百年にわたって”中国十大名茶”の選定において常にラインナップに挙がってきました。

安徽省六安市茶葉局への取材によると、今年の六安地区では3月末に正式に茶摘みが始まり、茶樹品種は地元で育成された無性繁殖品種と群体種とのことです。気候の面から行くと、序盤の曇りと雨の天気は高山茶に対しての影響は大きくなく、平地の品質や味わいは例年よりも、ほんの僅かに劣るかもしれない、とのことでした。

黄山毛峰

茶摘み開始時期:3月末~4月初め

安徽省のお茶の代表の1つである黄山毛峰は、形が雀の舌のようで、色には艶があり、味わいは濃厚で厚みがあり、口の中に旨みと爽やかさが広がります。

今年は雨が多く、気温も低かったため、黄山毛峰は全体として茶摘みの時期は例年よりも少し遅れる見込みです。平地のお茶は現在少し茶摘みを始めていますが、高山茶の茶摘みはより遅くなる見込みです。茶摘みをしている品種の多くは小葉種の茶樹で、3月末から4月初めには広い面積で茶摘みが始まると見込まれています。

信陽毛尖

茶摘み開始時期:4月

信陽毛尖は、かねてより”細、円、光、直、多白毫、香高、味濃、湯色緑”の独特な風格で国内外で誉れが高いものです。

信陽市茶産業事務室によると、今年の信陽毛尖は4月に茶摘みが始まる見込みで、茶摘み後すぐに発売される見込みです。茶樹品種は福鼎大白とのことです。昨年の天候が良く、雨水も十分で、茶の苗も凍害に遭っていないため、今年の茶の品質は良好とのことでした。3月中旬には信陽毛尖は茶摘み指数を発表するとのことです。

安化黒茶

茶摘み開始時期:4月初め

湖南省の安化黒茶は、香りが馥郁として散ることが無く、橙黄で明るく、条索が整っています。今年は雨の量が多かったため、安化黒茶の茶摘みの時期は昨年よりも2週間前後遅れ、4月初めには広い面積で茶摘みが始まる見込みで、大量に発売されるのは6月前後になる見込みです。

茶摘みされる主な品種は雲台山大葉種で、低温の天気がやや長かったため、茶葉の内含物質の蓄積はより多く、病虫害も少なく、茶葉の品質はやや良い見込みとのことです。

安渓鉄観音

茶摘み開始時期:4月末から5月初め

福建省の安渓鉄観音は、茶は巻曲、肥壮円結で、色沢は砂緑で、形はトンボの頭に似ていて、天然の馥郁とした蘭花香があり、味わいは厚みがあって甘く、俗に”音韻”と呼ばれます。

例年の茶摘みの状況からすると、今年の茶摘みの時期は4月末から5月初めと見込まれますが、具体的な状況については、まだこれからの天気の変化を見る必要があります。安渓鉄観音の品質の良し悪しは主には海抜、気候と温度の影響を受けます。⑤月前後には福建省安渓の茶葉を栽培している地域の気候と温度が適切であれば、茶葉の内含物質はより豊富になることでしょう。

武夷岩茶

茶摘み開始時期:4月中旬から5月中旬

武夷岩茶は福建省北部の武夷山一帯で生産され、烏龍茶の中でも逸品として知られ、内質は活、甘、清、香で、明確な岩骨花香で知られます。

取材によると、武夷山の春茶の茶摘み時期は4月中旬から5月中旬で、晴れから雲の多い天気の時を選んで茶摘みして作り、雨の時は茶摘みをしないか少量しか作りません。茶樹品種は肉桂、水仙などがあり、毎年、公式な茶摘み時期の発表があります。

洞庭碧螺春

茶摘み開始時期:3月21日前後

洞庭碧螺春は巻曲形の緑茶で、全体が産毛に覆われており、花果香があります。蘇州茶業業界協会の副秘書長の陳君君氏によると、3月21日に前後に政府が茶摘み日の発表をする予定で、その時から碧螺春は続々と発売される、と言います。

碧螺春の原産地は蘇州洞庭湖の東山、金庭(元の西山)で、伝統的な茶樹品種は碧螺春の群体小葉種で祖の茶樹品種も碧螺春の産毛が多い理由の一つです。

祁門紅茶

茶摘み開始時期:4月2日(本格的な茶摘み開始)

祁門紅茶は地元の櫧葉種を優良な原料としていますが、4月2日前後に本格的な茶摘みとなる見込みです。祁門紅茶の地元の紅旗1号と仙寓早は早生品種で既に全面的に茶摘みが始まって続々と発売されていますが、これらは祁門紅茶を作るのには適していません。

今年は前半に雨が多く、温度も低かったのですが、ここ数日は気温も上がってきており、祁門紅茶を作る上での品質としては例年とあまり大きな差はありませんが、香りはあるいは少し低くなるかもしれません。

 

今年はどうやら、どこも前半の天気が雨が多く、低温だったという特徴があるようです。
これがお茶の品質にどのような影響が出てくるのかは、今後のお茶の出来を見るしかなさそうです。

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