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安渓県、圧茶機による茶の成型を全面禁止に

安渓で圧茶機が禁止される(た)という話題は、台湾の茶業界などからも聞こえてきてはいたのですが、全面禁止の通知が安渓県茶業管理委員会から正式に発表されたようです。

福建安溪全面禁止使用压茶机压制茶叶

各乡镇,县直各有关单位,各茶叶企业:

用压茶机代替包揉机进行茶叶塑形,简单地用巨大压力从四周将茶叶压制成形,与国家标准《地理标志产品安溪铁观音》的技艺要求相违背,所制成的茶叶品质极差,严重影响我县茶叶品牌形象。根据8月26日在龙涓乡召开的全县茶产业观摩交流会议精神,决定在全县范围内全面禁止使用压茶机压制茶叶。为贯彻落实会议精神,现将有关事项紧急通知如下:

本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/a/201610/00005506.html

各郷鎮、県の直轄関連組織、各茶葉企業へ:

包揉機に替えて圧茶機を用いて茶の成型を行うと簡単に巨大な圧力を四方からかけて茶葉を圧縮して成型できますが、国家標準である『地理標志製品安渓鉄観音』の技術要求に違反しており、出来上がる茶の品質はきわめて劣るもので、我が県の茶葉ブランドのイメージに深刻な影響を与えます。8月26日、龍涓郷で開かれた全県茶産業観覧交流会議の精神に則り、県内全域で圧茶機を用いた茶葉成型の全面禁止を決定しました。会議の精神を貫徹するため、以下の関連事項を緊急通知します:

1.各郷鎮はすぐに行動し、専門のプロジェクト組織を立ち上げ、有効な措置を執って、監督管理と宣伝の力を注ぎ、茶農家に圧茶機を用いた茶の成型を禁止し、人々に圧茶機を使用した茶の成型が害を与えるものであるという認識を高めるようにしなさい。

2.各茶葉企業、とりわけ安渓鉄観音の地理標志証明商標を適用している企業、農業産業化龍頭企業、”三品一標”認証企業、県級以上の模範合作社及び模範家庭農場等の生産、経営単位は模範的な作用を起こさねばならなくて、一律に圧茶機の使用による茶の成型をしてはならなくて、また圧茶機によって成型された茶葉を購入することもならなくて、全力で圧茶機と”圧茶機で成型された茶葉”の生存余地を圧縮しなければなりません。

3.茶都集団は、荒茶取引ホールの管理を強化し、”圧製茶”取引管理料金基準を高めることと”圧製茶”販売業者情報などを公開通報することなどの総合的な取り締まり措置を講じることなどを通じて、”圧製茶”を茶都の荒茶取引市場から順次、退出させていくことを目標としなさい。同時に市場監督管理局、農茶局などの関連部門は、荒茶取引ホールの茶の抜き取り検査に力を入れ、”圧製茶”の官能品質について重点的に抜き取り判定するようにし、品質基準の求めに適合しない茶葉は、関連する規定に照らして厳粛な処理を行うようにしなさい。

4.県内全域の各茶葉機械企業は、圧茶機の生産、販売をしてはなりません。県の経済情報局、商務局、市場監督管理局、農業機械所などの部門は、管理監督の力を強め、総合的な取り締まり措置をとり、企業が圧茶機の生産販売を行わないようにしなさい。

5.県農茶局、市場監督管理局、茶業総公司、財政局、科学技術局、農業機械所などの県の直轄関連部門は、法の執行と監督管理の力を強化し、本通知の要求に違反する生産、経営主体に対しては、関連する法律、法規に基づき厳罰を処すとともに、ブラックリスト制度を立ち上げなさい。①本通知の要求に違反する安渓鉄観音地理標志証明商標を適用する企業を発見した場合、その標章使用資格をすぐに取消し、かつ今後はいかなる政策的な扶助や財政資金プロジェクトなどが受けられないようにしなさい。②本通知の要求に違反する農業産業化龍頭企業、”三品一標”認証企業を発見した場合は、それらの企業が今後申請する各種製品の認証資格と財政資金プロジェクトを取消しなさい。③本通知の要求に違反する県級以上の模範合作社および模範家庭農場を発見した場合は、それらの今後の各ランクの模範社(家庭農場)評価資格を取消し、今後はいかなる政策的な扶助と財政資金プロジェクトを与えないようにしなさい。④本通知の要求に違反する茶葉機械生産と販売企業を発見した場合は、農機具の補助に関する手続きを行わず、今後はいかなる政策的な扶助と財政資金プロジェクトを与えないようにしなさい。

6.各郷鎮、各部門、各企業は様々なチャネルを通じて、様々な方法をとることで、大いに圧茶機による成型茶葉の危害性を宣伝し、社会全体に”圧製茶”を生産せず、販売せず、消費せずという良い雰囲気を作り、共同して安渓鉄観音のブランドイメージを守るようにしなさい。

安渓県茶業管理委員会

2016年10月3日

 

法律的な文章なので、少し読みにくいと思いますが、要旨としては

・圧茶機を用いて製茶した茶葉は、安渓鉄観音の国家標準が求める基準に達していないので、直ちに止めなさい。

・圧茶機の生産、販売を安渓県内では全面的に禁止するとともに、圧茶機を使用した茶葉の購入も止めなさい。

・もし違反した企業を発見した場合は、様々な認可を取消し、今後はいかなる支援プランや補助金の受け取りもできなくしなさい。

ということでしょうか。かなり厳しい処置が執られるようです。

鉄観音だけでなく台湾の凍頂、高山茶などの半球型茶全般に共通することですが、揉捻してはほぐし・・・という作業を、ほぼ24時間にわたって続けることで、圧力や熱が徐々にまんべんなく加わって、お茶の発酵・成分変化が進み、しっかりとした味や香りを形成するという効果があります。
強力な力で短時間にプレスする圧茶機を用いてしまうと、同じロットのお茶でも十分な作用が全体に行き渡らず、中にはスカスカな味と香りのお茶ができあがってしまい、不均一なロットになってしまいます。

安渓がこのような厳しい措置を発表してブランドイメージを守る方向に動いている反面、台湾では省力化・労働強度の改善(包揉作業の従事者は腕を痛めるなどの労働災害が発生し、障害として残ってしまうケースも良くある)などの観点から、どんどん圧茶機を大陸から輸入しているというのは、台湾の製茶現場の厳しい現状を表わしているようで、何とも皮肉な状況ではあります。

 

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