安徽省といえば、黄山毛峰、太平猴魁、祁門紅茶などの名茶を擁する茶産地という印象があります。
しかし、「最近はどうもニュースで名前を聞くことが少ない」と思っていたら、やはり数字に出ていたようです。
安徽省茶园面积和产量降为全国第七
“安徽茶叶在全国不论面积、产量和品质都声名显赫,但近年来我省茶叶生产发展缓慢,在全国位次下滑明显,茶叶大省的地位几近丧失,品牌几近沦落。”省统计局昨发布安徽茶叶报告显示,2012年全省茶园面积和产量降为全国第七位。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://news.t0001.com/2013/0411/article_155364.html
「安徽省の茶葉は全国で面積、産量、品質ともに名声が高いのだろうと思われていますが、しかし我が省の茶葉生産の発展状況は緩慢で、全国順位は明らかに落ちていて、茶葉大省の地位は最近失いつつあり、ブランドのいくつかは没落しています」
省統計局が発表した安徽省の茶葉報告は、2012年、全省の茶園面積と産量が全国7位に低下していることを示しています。
<我が省の生産面積は全国7位に>
1970年代の中頃には、我が省は茶の生産が盛んな省となり、茶園は100万畝あまりに達し、基本的に全国のトップクラスを維持していました。
1990年代頃から、茶園面積の拡大速度は緩まり、変動が現れて、全国に占める比重は年々降下し、順位は下がっていき、2010年には200万畝を突破しましたが、全国に占める比重は6.8%に降下。2012年には224.5万畝で全国の6.6%になり、茶葉大省としての地位は遙か遠くになりました。
1990年から2012年までの全省の茶園面積は46万畝しか増加しておらず、その伸びは26.1%にとどまり、年平均ではわずかに1%の伸びでしかありません。
このほか、我が省の茶葉の多くは未加工製品としてとどまっており、技術的な価値は高くなくて、加工が明らかに不足しており、甚だしきに至っては海外向けの原料に成り果てており、収益が良くありません。
商務部門統計によると、我が省の茶葉の輸出は1斤あたり10元にすぎません。
比較してみると1990年我が省の茶葉生産量は53581トンで、同じ年、福建の茶葉生産量は58221トンでした。しかし、2012年になると、我が省の茶葉生産量は95374トンで、福建の茶葉生産量は32万トンを超えており、これは我が省の3.4倍です。
<ブランドの登録には熱心だが、基礎の確立に重きを置いていません>
ブランドの弱体化も、茶葉産業の発展に向けての弱みです。
安徽省の茶葉は品質が良く、ブランドの歴史は長く、評判は良く響いていますが、長期間管理と宣伝が足りず、開発も不足しており、いくつか商標登録したブランドもありますが、面積が小さく産量が少ないため、供給を十分に行うことができず、結果としてブランドの認知度は高くありません。
同時に、ブランドの乱立状況が存在しており、県ごとに名茶があり、村ごとにブランドがあるという状況で、資料によると、現在全省で登録されているブランドは1000を超えており、ブランド茶の産地の茶葉商標登録は400を超えています。
そのほかに、一部の地方は商標登録することにだけは熱心で、いわゆるブランドを先を争って登録はしますが、肝心の基礎の確立に重きを置いておらず、展示会やコンテストへの出品は熱心ですが、ある製品は有名無実で、多くはコンセプトだけで、いたずらに虚名があります。
<安徽省のお茶の振興は3つの視点から実現できる>
どのようにしたら、安徽省のお茶を振興できるのでしょうか?暗記茶葉報告は3つの視点から提案をしています。
品質と産量の視点:産量と品質の確保に力を注がなければなりません。この基本を確立した上で、茶葉の加工をより深く行うことが必要です。まず、品種と茶類別のストーリーを作り、製品茶の産量を増加させます。もう一方で、茶葉の応用製品の開発を進め、製品を茶飲料や茶の保健食品などの方向に伸ばし、生産付加価値を高めることです。
ブランドの視点:現在、あまたあるブランドを管理・統合し、ブランドの乱立や食い合いになっている状況を解決します。ブランド戦略の概念を確立し、ブランドを作り上げます。
旅行の視点:茶葉を旅行に結びつけたストーリーを作り、文化を伴い、旅行、茶産業を全面的に発展させます。
紅茶ブームが来ても、注目されるのは福建の金駿眉や坦洋工夫、河南の信陽紅で、祁門紅茶は蚊帳の外。高額緑茶のブームが来ても、太平猴魁は産量が少なくて、今ひとつメジャーになりきれず、黄山毛峰はさほど値段が上がらない。
こんな状況が続いていた安徽省のお茶ですが、どうもブランド戦略の失敗と全体の成長戦略が欠けていたというのが実際のところだったようです。
歴史ある茶産地でもあるので、復活に期待したいところです。