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プーアル茶の飲みごろのタイミングは?

熟成させると美味しくなると言われるプーアル茶ですが、飲み頃が分からず、なかなか手をつけられないということもあります。
プーアル茶の生茶と熟茶のそれぞれの時期の味わいを紹介している記事がありました。

 

プーアル茶は寝かせれば寝かせるほど良くなると言いますが、保存していて無期限に美味しくなっていくというわけではありません。鄧時海さんは、プーアル茶の陳化の年第的な寿命は60年か100年だと言っています。定説となっていることはありませんが、故宮の金瓜貢茶は既に200年の陳化を経ていますが、現在飲むと”湯の色はあるが、茶の味は陳化していて、淡くて薄い”と言われます。
このことからも分かるように、私たちは保存の時間を長くしても、プーアル茶は無期限に”寝かせれば寝かせるほど良くなる”わけではないということです。
それでは、何年ぐらい寝かせたプーアル茶が美味しいのでしょうか?実際のところ、各段階のプーアル茶には、いずれも独特の味わいの特徴や効果があります。今日はみなさんと各段階のプーアル茶の特徴をご紹介します。これらの茶の特徴と自分の身体の状況に合わせて、自分が好きだと思いかつ自分の身体に合ったプーアル茶を選んでください。

生茶

昆明の乾倉によるプーアル茶を例にとると、生茶には4つの味わいの時期があります。

【第一の時期】3ヶ月

プーアル茶が出来上がってから3ヶ月の時間が経つと、たとえばきちんと緊圧して2,3ヶ月経った春茶のようなものであれば、この時期の新茶は水蒸気が初めて抜けて、茶性は重く茶気は強く、鋭くはっきりした少年のようで、ある種の勇敢さのような鋭利さがあり、味わいは青渋があるもののはち切れそうで、長所も短所も一目瞭然です。香りは非常に高くて四方に広がります。この時期のお茶は、ほんの少し味を見てみる程度にするのが良いです。新茶を味わうのは、”とれたてのものを食べる”のに似ていて、茶性が強すぎて、胃を痛め、体質が弱い人はあまり多く飲むべきではないです。収蔵しておいて、歳月によって数年磨かれたものを味わう方が良いです。

【第二の時期】1年

1年以降になると、この頃には茶の中の水の味がなくなり、高温の蒸気で緊圧したことによって乱された内質がようやく落ち着き、味わいも安定して、厚みと重さが増し、欠点が徐々に無くなっていきます。寒性もやや褪せてきます。この時に味わうと、お茶の本来の気性を味わうことができます。この時期のお茶は、胃が良くない人はあまり多くを飲むべきではなくて、毎週に1,2回程度に留めておくべきで、食後1時間ぐらいに飲むのが良く、消化を助ける機能があるでしょう。

【第三の時期】7年

7年寝かせた生茶は、陳味がゆっくりと出てきて、香りは歳月の中で転化し無限の可能性が出て来ていて、元々の花香が果蜜香に変わったり、あるいは元々の香りが弱くても、この時には馥郁とした花香になることもあるでしょう。お茶を保存することの楽しみは、この時のようにあなたを驚かせることにあります。7年以上のお茶は、茶性は徐々に温性に変わっていき、暖かく潤いがあり、甘みと厚みがあります。

【第四の時期】20年

この段階のお茶は、まさに”出会うことはあっても、求めることはできない”で、二十年乾倉に置いた老茶は、香りに厚みがあって、珍しい薬香、樟香、参香などになります。味わいは厚みがあって濃く滑らかで、一定の飲用価値を備えており、三高(訳注:高血糖、高脂血、高血圧)を下げたり、胃をいたわるなどの良い効果があります。このような老茶は、大切にしながら飲みましょう。

熟茶

熟茶は生茶に比べてやや簡単で、味わいの面ではあまり明確な変化はなく、3つの時期に分けられます。

【第一の時期】3ヶ月

この時期の熟茶は間違いなく美味しくなくて、堆味が重く、性は燥熱で、高温の蒸気による緊圧後の水味がまだ残っています。しかし熟茶独特の厚みのある香りと甘さはあり、この時期に飲むのは主にはお茶をテストするためだったり、出来たてを試して、どのお茶が今後の保存に適しているかどうかをこの試飲時に見極めるためです。

【第二の時期】3年

3年後には、昆明の乾倉では転化がゆっくりで、この時期の熟茶の堆味の引き具合はそこそこで、内質はやや安定して落ち着き、香りの甘さと厚みと滑らかさがようやく出てきています。この時の熟茶は、其の味をじっくり味わうと、時間による僅かなゆっくりとした変化を感じられます。甘みのある香りがあり、味わいに厚みがあって滑らかで、欠点は徐々に目立たなくなり、茶性はやや燥熱ですが温潤に変わろうとするところで、寒に偏った体質であれば、常飲することができます。

【第三の時期】10年

10年後の熟茶は最も飲むのに適した時期で、茶は安定しゆっくりとした点火の時期に入っていて、茶性は温和で、味わいは厚みがあり、甘くて口にしやすく、香りも純粋で、甘く滑らかで繊細さがあり、味わいはしっかりとしていて豊かで、引用価値は高く、老若いずれにも適しています。

お茶に関して言えば、飲むのに適しているかどうか、何年寝かせれば美味しくなるのかには、二つの前提条件があります。すなわち、原料と製茶が良く、環境が適当であることです。この2つの条件が満たされていなければ、どれだけ保存しようとも美味しくはなりません。
私がここで述べた年数は、昆明の乾倉による自然転化によるものを基準としたもので、別の地域の気候や温度湿度が異なるところでは、転化の速度は同じでは無く、違いが出ることでしょう。しかし、みなさんに申し上げたいのは、乾倉での自然な転化を維持することが、最も保存の方法としてはリスクを回避できると言うことです。
茶を学ぶ人は、茶のそれぞれの転化段階において味わってみるべきで、その中の変化を感じてみるべきです。自分で保存しているお茶を最も良いのは、1年か2年おきに一度飲んでみて、茶の転化の方向とその保存が出て来唐であるかを観察し、タイムリーに調整を行うことです。
プーアル茶が何年保存すれば美味しいのかは、さらに個人個人がどの段階の味を好むかを見る必要があります。ある人は新茶の鋭さを好み、ある人は陳茶の温潤さを好むなど、絶対の答えはありません。自らの舌と心にどのような普洱茶の味が好きなのかを問いかけてみましょう。

 

全てのお茶に言えることですが、年数のようにスペックとして表現されるものだけを追いかけても、本当に美味しいものには出会えません。
それぞれの年月でどのような味わいになるかという傾向はありますが、それも元々の茶の質と保存状態が良好であればこそ、です。
こればかりは経験に勝るものは無いので、新茶を買い、それを少しずつ崩しながら、歳月による変化を試してみるのが結局は一番早道だと思います。

 

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