プーアル茶の製法について写真でわかりやすく解説している記事がありましたので、ご紹介します。
普洱茶制作工艺详解
雲南景邁山
景邁山は一年中春のような気候で、土壌は肥沃で、山の間は雲で覆われていて、山の下には雲海が広大に広がり、まさに桃源郷のようで、ここには春の最高の美味が隠されています。
景邁山の古茶林
密林の奥深く、蒼天の大樹の下に古茶林が隠されていました。
天と地の気韻を含んだ茶葉
ここには原始の状態に置かれた数百年の茶樹が生きていて、天地の気と歳月のエッセンスを吸収しています。1つ1つの細胞に山野の気が含まれています。
最も柔らかい部分を摘みます
温和な山の風が吹いたら、冬の間に蓄えた古茶樹の力が表に出て、緑の若々しい茶芽を出します。最も良い時期に、この茶芽を摘んで、注意深く製造し、最も自然な香りを留め置くのです。
生葉
プーアル茶の茶摘みは一般には毎年の春には、”春尖”、”春中”、”春尾”、夏茶の茶摘みは”二水”と俗にいわれ、秋茶の茶摘みは”谷花”とも呼ばれます。茶摘みの季節が違うと、品質の違いが現れます。一般に、”春尖”と”谷花”の2つの季節に摘んだ茶が品質が最も良くて、現在、雲南瀾滄古茶のプーアル茶の多くは”春尖”を主体に製造しています。
攤青
太陽の光や熱を利用して摘み取ったばかりの茶の苦みや渋みを揮発させ、茶を柔らかくして水分を抜きます。時間のコントロールのほかに、室内温度は大体22~24度前後が最も適していて、なぜなら温度が低すぎると、茶の香味はあふれるようには出て来ず、温度が高すぎると味が悪くなります。
炒青
高温による炒青で、葉の中の酵素の活性を破壊し発酵が進むのを停止させます。さらに生葉の青臭みを取り去ります。現在の殺青方法は多くは鍋式の殺青かドラム式の殺青を用いていますが、景邁山の瀾滄古茶茶廠では未だに手による炒り方を守っています。
揉捻
炒青が終わったら、生葉の原料の成熟度によって、揉捻の時間と重さを調整する必要があります。柔らかい葉は少し軽く、老葉は少し重くします。その目的は茶葉を条型あるいは円珠型にすることです。伝統的な製茶は手によってお茶を揉み、生葉の大きさによって、粗揉と復揉の2つに分けられ、茎や枝の部分には特に重めの二回の復揉を行います。
晒青
揉捻が終わったお茶を薄く広げ、日光に晒し含水量を新葉の10%前後にします。もしも、乾燥が不完全であれば、茶は過度に発酵しすぎてしまい、ひどいときにはカビが生えてしまいます。もし太陽光が無い場合は、焙煎器による乾燥もできますが、太陽光を使うことによって特殊な香味がつくので、これは昔のプーアル茶の味が特殊であることの重要な原因の1つです。このときに私たちは、このお茶を”晒青毛茶”と呼びます。
渥堆
具体的なやり方は、できあがった晒青毛茶に水を撒き、茶に水分を吸収させて湿気させます。そのあとに一定の厚さに積み上げて、湿熱の原理を再び使うことによって、茶の熟化を加速させます。このようにすることで、プーアル茶は短時間のうちに昔のプーアル茶のような甘み、滑らかさ、味わいの奥行き、厚みそして陳香などの特徴を得ることができ、加工の時間を大幅に短縮することができるのです。
晾干
渥堆後、茶葉を薄く広げて、自然の風に当てます。渥堆をしすぎてしまうと、茶の品質が変化・破壊されてしまい、茶の香りに直接影響しますし、陳化の上でも不利になります。もし乾燥が不足していると、茶の真ん中へんは簡単にカビが生えてしまいます。
ブレンドと計量
乾燥した後の茶をブレンドして篩分けし、組み合わせて製品にします。
圧制
乾燥した毛茶を高温の蒸気に晒して柔らかくした後、要望に応じて緊圧成形します。ここで、餅型、沱型、磚型などなどに分けられます。これもまたプーアル茶の重要な分類方法です。
烘干
静候
蔵出し
包装
プーアル茶の包装はとても特別で、タケノコの葉を使います。タケノコの葉は通気性が良く、柔軟でかつ強靱で、湿気を防ぎますし、人を魅了する清らかな香りがあり、プーアル茶も僅かながら天然の竹の香りを吸います。
本篇文章来源于第一茶叶网 原文链接:http://pic.t0001.com/a/201604/00004244.html
瀾滄古茶茶廠のプーアル茶の製法説明でした。
メーカー発の情報を全て真に受けると、実は痛い目を見るのですが、これも典型ですね。
このメーカーの場合は、攤放(攤青)の段階で、日光を当てるいわゆる日光萎凋をやっています。
これを行うことで、軽くお茶を発酵させ、渋みの元であるポリフェノールを別の物質に変化させ、渋みを取り去るわけですが、これは最近開発された方法で従来のスタンダードではありません。
この方法で作った生茶は渋みも少ないので、緑茶圏の人にも生茶が売りやすくなります。
しかし、そうした変化をさせたお茶が数十年の陳化をさせたときに旧来型のプーアル茶的な厚みが出るかどうかは疑問です。
一事が万事で、ちょっとこれはスタンダードでは無いよね?と思うことは他にもあります。
とても分かりやすい記事なのですが、1社の言いぶんだけを信じて、分かったつもりになるのは大変危険だと改めて感じさせる記事でもあります。