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福建省安渓県を中心とした福建省南部(閩南)地域および台湾で生産されている烏龍茶。
音韻と呼ばれる独特の余韻がある。
<大陸の鉄観音>
大陸においては国家標準『烏龍茶 第2部分:鉄観音』で品質基準などが定義されており、分類として清香型(未焙煎の青いタイプ)、濃香型(焙煎の効いた黒っぽいタイプ)、陳香型(濃香型を5年以上寝かせたもの)の3つが存在する。
安渓鉄観音、華安鉄観音、南靖鉄観音などが地理的表示製品として登録されている。
<木柵鉄観音>
台湾では、福建省から導入した鉄観音種を台北市郊外の木柵で栽培し、伝統的な鉄観音として生産してきた。
発酵度と焙煎が、安渓鉄観音と比べて深いため、茶水はあんず色で熟した花の香りもしくは果物系の香りのする烏龍茶として仕上げられる。
ただし、近年、離農する茶農家が相次ぎ、木柵での鉄観音の生産量は低下の一途をたどっている。
中には、他地域で生産された茶葉を焙煎する工程のみに特化して生き残りを図る生産者も存在する。
なお、台湾においては、鉄観音と同様の製法で作られたお茶をすべて鉄観音と呼ぶことが慣習化しており、金萱種などで作ったものもコンテストに出品できることになっている。
そのため、鉄観音製法で作られた鉄観音品種のお茶を特に正欉鉄観音と呼び、区別している。